「自身のパフォーマンスの質」というのは、いったい何に影響されるのだろうか?
もちろん、「パフォーマンス」というくらいなので、自分の技術や知識というものが最低条件の土台にあることは間違いない。
しかし、みなさんも思いだしていただきたいのだが、物事がうまくいかないとき(パフォーマンスが発揮されない時)は、技術的な問題というよりはむしろ、自分の感情がベストコンディションでないことが多いと思う。
心に心配事あったり。
ネガティブな気持ちに占領されていたり。
誰かに対して不満があったり。
自分の思った通りに動いてくれなくてイライラしたり。
確かに、人間はいろんな制約や条件の中で社会生活を営んでいますので、すべての感情がいつもベストコンディションになるというわけではない。
しかし、<心技一体>という言葉があるように、心がニュートラルでないと技術は発揮されないものです。
心がイライラしたり、人に対して不満を持っているときは、いったい何が足りないのでしょうか?
僕が思うに、やはり
「感謝の心」だと思うのですね。
まぁ、シンプルすぎる答えですけど、でも実はシンプルなものを、シンプルに受け止めて、シンプルに実践するのが一番難しいんですけどね(苦笑)
だって、感謝の心をいつも感じていれば、例えば、目の前でがんばってくれているスタッフが理想的に動いてくれなくて、イライラしそうでも次に上手くできるように手を差し伸べる事ができるはずです。
視点を変えれば、僕がスタッフに対して、いつも最高の環境づくりをしていれば、スタッフ達が最高のパフォーマンスを発揮できる状態になるわけです。
スタッフ達が最高のパフォーマンスを発揮できるという事は、僕自身がイライラする事無く、スタッフ達の動きのおかげで最高のパフォーマンスを発揮することができるのです。
「感情の変化」は他人に影響される事がたびたびあります。
良い感情になるのも、悪い感情になるのも、自分というよりは周りの環境に影響を受けるわけです。
だとしたら、まず最初に行う事は、自分の周りに対しての環境づくりです。
自分の周りの人々が気持ちよく、最高のパフォーマンスを発揮できるように、まずは自分から環境づくりをする。
いくつか方法はありますが、一番に大切なのは、
「感謝の気持ち」を伝える事。
自分にとって、組織にとって、あなたがどれだけ重要で、力になっているのかを伝えること。
毎日伝える事。
いつも伝える事。
目の前の患者さんが、今、診療台の上に座っているのは、僕の力が全くないとはいいませんが(冗談)、僕だけの力でやってきたのではないということを深く深く自覚する事が大切なのです。
だって・・・
予約電話を取ってくれた人がいる。
受付で対応してくれた人がいる。
カウンセリングで状況を聞いてくれた人がいる。
初期治療で歯周病のケアをしてくれた人がいる。
虫歯治療をしてくれた人がいる。
そんな多くの人の支えがあって、今、僕の目の前に患者さんがいる。
僕の知識と技術を発揮する事ができるチャンスを与えてくれるのは、多くの人の努力の結晶だから。
本当にありがたい。
医院の中だけではないですよね。
医院を作ってくれた人がいる。
設計してくれた人がいる。
看板を立ててくれた人がいる。
ホームページを作ってくれた人がいる。
新しい患者さんを紹介してくれた人がいる。
目の前にいる患者さんに満足してもらい、その手柄がすべて自分の力によるものだと勘違いし始めた時点で、人の成長は止まると思う。
仕事中にイライラするという事は、「感謝の気持ち」が足りていない証拠。
「感謝の気持ち」に溢れていたら、イライラする前に、周りの為に自分がやることができる環境づくりにまずは力を注ぎたいと思うはずだから。
自分のまわりの人々の最高のパフォーマンスを引き出すために!!
本当にみんないつもありがとう!!
人生に迷ったときこそ、原点にもどることで気づける本質がある。
「迷えば原点」