迷えば原点 ~その9~
経験者にとってみたら、なんの他愛も無いことであっても、入社したての新人にとってはブルブルに手が震えるようなことはある。
歯科で言えば、患者さんの唾液を機械で吸うことであっても、最初は手が震えるものだ。
経験者からみれば簡単な施術のアシストだとしても、新人にとっては、前日から緊張し、「自分にはうまくやれるのかどうか?」と悩むことも多い。まじめな性格のスタッフならなおさらだ。
しかし、残念だが人間は、経験を積むと新人時代に自分がそういった思いであったことを忘れてしまうものだ。
この世の中には、先輩がそういった新人の挑戦や努力に対して、うまくいかなかったら、笑い者にしてしまう職場も存在する。
それをされたら、新人は赤面し、そして、一生消えない心の傷ができてしまう。
そうなると、もう、次の1歩が踏み出しにくくなるだろうね。もちろんハングリーな新人もいるだろうが、傾向としては、心が折れてしまう子が多い様に感じる。
そして、心が折れる以上に残酷なのは、数年後には、自分がされたことを自分の後輩に対して行うのです。
まさに負のスパイラルですね。
これはDVなども含めて、統計的に証明されていることですね。
まとめますと、
厳しい言い方であるが、良い組織も悪い組織もすぐにはできないということです。
どちらも、時間をかけて、熟成されて、できあがります。
どんなに組織として美しい言葉を並べ立てたとしても、土壌にある文化が澱んでいては、何をしてもそれは効果がでるものではないのです。
大事なことは、
新人が、「よし、挑戦するぞ!」と思える職場環境がつくれているのかどうか・・・
むしろ、先輩達が、常に「新人目線」を持って仕事をしているのかどうか?
「あの頃の気持ち」を忘れずに、同僚にも顧客にも接することができる文化が根付いているのかどうか。
そこが最重要ポイントであると思うのです。
新人にとっては、新しいことすべてが、挑戦なのです。
その挑戦を応援し、評価してやる組織体系こそ、「強い組織」を創る第一条件なのです。
人は、がんばってチャレンジしたときに、ほめられ・評価されたことは一生覚えています。
そして、勇気を出して挑戦したことを馬鹿にされたときには、二度と挑戦する気持ちは無くなります。
「仕事に対しての考え方」という土台ができるのは、入社して数ヶ月以内なのです。
その時期が、最も大事なのです。大切に育ててやらなければならないのです。
経営者だけが理解しているのではなく、組織全体としての共通認識が必要なのです。
それをなるべく早い段階で全従業員に教えてあげる。
これこそが、新人が急速に伸びる組織と、新人ががんがん辞めていく組織との違いなのです。
新人の想いに、気づいてやってください・・・