15の夜(前編) | 迷えば原点

迷えば原点

医療法人翠章会 すまいる歯科 理事長・山村洋志明が書き綴ったブログです。

みなさんこんばんは!
4月も中旬ですね。
いかがお過ごしですか?

岡崎市・豊田市の歯医者 すまいる歯科の山村でございます。


今日は、ちょっぴしまじめです。

レディー・ゴー!




僕が通っていた中学・高校はちょっと変わっているんです。


何が変わっているのかというと、

修学旅行」の行き先。



たいていは、「東京」だったり、「沖縄」、最近は「海外」なんてとこもありますよね。



ところが、僕の学校は、

中学は「広島」で、高校は「長崎」。





しぶいのを通り越して、はっきりいって地味です。




僕は小さいころから、「東京」に死ぬほど憧れていたから、修学旅行で「東京」にいけないことが、悔しくて残念で・・・



だから、15歳の冬に、一大決心をするのです。



それは・・・






東京一人旅」です!!





夜の11時37分の、東京行きの鈍行に乗ってです。



「11時37分」の時間の電車だったと思います。



思いが強かったから、今でも憶えています。





15歳です。



もう、どきどきの一人旅。



どうだろう、お金は、電車代をのぞいたら、7・8千円くらいかな。





15歳にしては、大金です。

財布には5千円。かばんのポッケに3千円。

これは、「かつあげ」対策です(笑)


無一文になるわけにはいきませんからね(笑)




準備ばんたんで、いざ、名古屋駅へ!



今から20年前の名古屋駅は、今のようなきれいな感じではなかったので、
どきどきしていたのを憶えています。




僕の格好は、上着はセーターにジャンパー、そして、下はストーンウォッシュのジーパン(懐かしい!!)



そして、当時はかっこいいと信じて疑わなかったウエストポーチ!!
さらにはポケットが必要以上に搭載されているリュックと、「ウォークマン」です。



いよいよ鈍行に乗り込みます!




15歳の一人旅は雰囲気を盛り上げるのは十分すぎます。





大人になったような気分でした。





車内を見渡すと、人・人・人!!






「座れるのか!?」





車両を何個も行き来して、席を探します。






何度も探しました。






1席は空いているんです。






でも、いろいろ探しました。





何度も言いますが、1席は空いているんです。







1席は・・・






でも、そのとなりに座っている人が・・・・







全身黒い革の、鎖をジャラジャラ身につけた、


「ヘヴィメタのお兄さん」なんです。(怖!)






15歳のいたいけな少年には、あまりにもハードルが高すぎるんです(泣)




そりゃ、ここは空いとるわ。誰か座れや。






でも、さすがに東京まで座らずに行くことも不可能なので、



座りましたよ。もう。勇気出して。






そんな「ヘヴィメタ兄ちゃん」は足をめっちゃんこ広げてすわっとるわけですわ。これが。




僕は、なるべく「彼」に触れないように気をつけるのみです。



買ったばかりの、カセットのウォークマンを聴きながら、早く東京に着かないかなぁと祈りながら音楽を聴いていました。




そんな彼もウォークマンで音楽を聴いていたのですが、



もう、音漏れがひどいのなんの!!





「♪ズカズカ!!♪ジャンジャン!!♪ドンドン!!♪ガンガン!」







耳、おかしなるであんた、ほんとに。




しかも、リズムのとりかたがもう、うざい!!




でも、僕はお気に入りの音楽を聴きながら、なんとか彼を刺激しないように、関わりをもたないように、ひっそりと夜行列車の旅を満喫することにしました。




むりやり。目を閉じて、自分の世界に入りました。



なんとか、このまま東京へ。





でも・・・






静岡あたりを過ぎたころ・・・





「トントン、トントン」






僕の肩をたたく人が・・・





明らかに彼がたたいていることは一瞬でわかったが、寝てるふり(怖)





でも、さらに




「トントントン」





もうこれは無理だと、恐る恐る目をひらくと・・・








やっぱり、「彼」が僕を見ている・・・




そして、なにかしゃべりかけてる・・・








もう、やだ(笑)



僕15歳なんですけど、なにか。



(後編につづく)