みなさんこんばんは!
岡崎市・豊田市の歯医者 すまいる歯科の山村でございます。
昨日は、ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手が、オープン戦初登板でしたね!
大学生相手に、記念すべき初球をいきなり、2塁打されたときは、怪物・松坂といえども、ちょっぴし、焦ったんじゃないでしょうか?(笑)
しかし、そのあとピシッと抑えるあたりが、怪物の怪物たるゆえんですね。
私・山村も小学校のときから、野球をやっていますが、私も一応ピッチャーのはしくれでして、少しは気持ちがわかります。(少しですけど・・・)
でも、本当にマウンドの上は孤独なんです・・・
よく、プロ野球中継なんかみているおじさんが、ピンチになってストライクがはいらなくなってしまった投手に対して、
「なんで、ストライクなげれねぇんだ!!(怒)」
と、なじっている場面をよくよくみかけますが、
本当にはいらないんです!!
本当です(泣)
おじさんよりも、投げてる本人が一番ストライクを投げたいのです。
でも、入らないんだなぁ。これが。
そんな時、チームメートからもこんな掛け声が飛べば、さらに焦りは倍増です。
「力抜いて、真ん中なげればいいんだよ!!いつもどうりに投げろよ!!」
あんたに言われなくても、やれるならもうやってるよ。
この状況は、いつもの状況じゃないんだよ(泣)
特に、ノックアウト方式のトーナメント戦なんかの重要な試合であればあるほど
もう、頭の中は真っ白
「もう、帰りてぇ」
誰か、俺に効果的なアドバイスをしておくれ・・・
以前、コーチングのセミナーに行ってきたときに、講師の先生が松坂投手の話をたとえ話に言っていたのを思い出した。
松坂投手が、高校3年生の時の夏の甲子園。
準々決勝の相手は、大阪のPL学園。
延長17回の歴史的な死闘が繰り広げられた伝説の試合。
試合は序盤から、横浜高校・松坂投手の高めの豪速球(ほとんどはボール球)にPL学園の選手は、思わず手を出し、三振の山を築いていた。
こと時、PL学園の監督は、
「松坂の高めの速球に手をだすな!」
と、指示したのではなく、
「松坂の低めの球に狙いを定めろ!!」
と、アドバイスしたそうです。
これは、「高めの速球を振るな」という言葉が、人間の深層心理に強く働きかけ、
思ってなくても、高めの球に思わず反応してしまうという人間の特性を知り尽くしている監督だからこそ、
「低めの球を狙え」と、あえて、言ったそうです。
そのセミナーは、他にもたくさんいいことを言っていましたが、僕の心に残っているのは、そのたとえ話だけです。
それほどインパクトが強かった・・・
監督が伝えたかったのは、間違いなく「高めの球を振るな」ということだったのに、
その目的を達成するには、その言葉を発してはいけない。
あえて、伝えたいことを直接的に言わなくても、間接的に「低めを狙え」ということで、結局は高めを振らなくなるという真実がそこには確実にあった。
結果は延長17回の末、PL学園は敗れたものの、歴史に残る名勝負でした。
一般企業になぞらえば、
「売上をのばせ!」
「契約をとってこい!」
確かに、それは目標としては大切なものなのかもしれない。
でも、それは、
「そんなこと、わかってるよ!でもできないんだよ」
という、気持にさせてしまっている場面も世の中にはあるのではないだろうか?
ピンチの時に、ストライクが入らなくなってしまった僕のように・・・
人に、何かを伝えるということはとても難しい・・・
あえて、遠回りな表現をすることで、その真実に返って近づくということが、この世の中にはあるのかもしれない。
僕もそれを探して生きていきたい。