金メダル!! | 迷えば原点

迷えば原点

医療法人翠章会 すまいる歯科 理事長・山村洋志明が書き綴ったブログです。

みなさんこんにちは!!
トリノオリンピックで荒川選手が金メダルを獲得しました!!
おめでとう!!

「日本メダルゼロか?」
という、プレッシャーのなか、見事な演技でした。

金メダル獲得後、各テレビ局で、荒川選手の特集をたくさん組んでいますが、どの番組でも必ず取り上げている話題に「イナバウアー」という技のことがあります。

「イナバウアー」とは上半身を後ろに反り返らせながら、すべる技のことです(私も素人なので違ってたらすみません)
しかも、驚きなのは、技の美しさはさることながら、その演技をおこなっても点数に加算されないということなのです。(すごそうな技なのに・・・)

普通は点数が加算される技を盛り込んで、上位を目指すのに、荒川選手は自分の得意技である「イナバウアー」をあえて、演技プログラムにいれたそうです。

誰だって、少しでも点数をUPさせたいと思うのにです。

しかし、荒川選手にもその「イナバウアー」をいれるかどうかで葛藤があったそうです。そりゃそうです。やっても点数は加算されないうえに、バランスを崩したら減点されるからです。
実際、去年の世界大会などでは、「イナバウアー」をいれずに、演技していたそうですが、調子はあまり良くなかったそうです。
それは、自分の持ち味を魅せることができずに演技することに戸惑いを感じていたからだそうです。

そして、トリノに行き、荒川選手は自分で決心したそうです。
「点数の為にフィギアスケートをやっているのではない。自分らしく、演技するためにフィギアスケートをやっているのだから、イナバウアーを演技にいれよう」と。

すさまじい決意です。

誰にでもできる覚悟ではありません。

そして、見事な金メダルです

なぜ、僕がここまで熱く語るのかというと、歯科業界も全く同じことがあるからです。

それは・・・「予防歯科」です。

今の保険制度は、「予防歯科」に対する、診療報酬は十分なものとはいえません。
もっと簡単にいうなら、「予防歯科」は実践すればするほど、医院は赤字になってしまうからなのです。

だから、「予防歯科」にとりくむ医院が圧倒的に少なく、だから、世の中に「予防歯科」の概念が広まらないのです。

僕もあと2ヶ月弱で歯科医院を開業する立場ではありますが、設計の段階でもいろいろと葛藤がありました。何百万円もする予防専用チェアーを導入するかどうかなどです。
なぜなら予防専用チェアーにはむし歯を取り除く機能はついていないからです。
でも、僕は、今後の日本の歯科医療には「予防歯科」は絶対に必要になってくる分野であると確信しておりますし、なるべくなら、歯を削らない治療をしたいとおもっているので予防専用ルームを作ることに決めたのです。
それが自分らしいと思ったからです。

そして先日、僕よりもはるかに志が高い人にめぐり合えました。


もちろん荒川静香選手です。


一生に一度あるかないかのメダル獲得のチャンスに、彼女は自分らしさを貫き通しました。

もしも、荒川選手が僕にアドバイスをくれるのなら、彼女は僕にきっと、このように言ってくれると思います。

「目先のことではなく、信じていることを貫くことで自分らしく輝けるのなら、迷うことはありませんよ」と
僕は、これからの人生において、壁にぶち当たる時もあると思いますが、そのときには必ず「イナバウアー」という言葉を思い出すことにします。

そうすれば迷うことがあっても、原点にもどれると思うからです。


荒川選手。金メダルおめでとう!!そして、ありがとう!!