今日は東京都世田谷区にあります鷗友学園女子中学校の塾対象の入試報告会に行ってまいりました。
新所沢からだと新宿まで行ってそこから小田急線で経堂駅まで行き10分ほど歩いて到着しました。
だいたい1時間30分くらいかかりました。ここからでもなんとか通学できそうです。
この学校の入試報告会には去年も訪れております。
去年の記事はこちらをご覧ください。
まず、鷗友学園の理念と教育というテーマで校長の大井先生よりお話がありました。
鷗友学園の原点は、昭和10年に東京府立第一高等女学校の同窓会が自由な教育を実践する場として鷗友学園を設立したことにあります。
公立高校の卒業生が、寄付を集めて自由な女子教育を実践する学校を作ってしまうなんで凄まじいエネルギーだなと思いました。
また大井先生は、変化が激しく正解が1つではない社会だからこそ、変化に怯えて動かない人ではなく、自ら課題を発見し、解決できる力や、協働しながら新たなものを創造する力を育むことによって、未来にわくわくする生徒を育てたい!と熱く語ってらっしゃいました。
また、学習では本物に触れることを大切にする授業をさかんに取り入れており、土に触れ命を育む園芸の授業や、原語で歌う音楽、油絵から始める美術、また中1の最初からAll Englishで行われる英語の授業も今年でもう16年目です。
大学入試制度改革や英語の4技能などは、鷗友にとってはずっと前からやっていたことなので慌てるどころかどうぞやってくださいと自信満々です。
また、英語や数学を重視するのではなく、全ての学びが重要で意味があるというのがこの学校の基本姿勢です。
それは、入試問題にも表れていて、鷗友学園の入試問題は国語・算数・社会・理科全ての配点が100点となっていることも、全ての学びが重要で意味があるという学校からのメッセージと取ることができます。
次に、鷗友学園の挑戦 新しい学びに向かってというテーマで学習指導部長の鱸先生よりお話がありました。
様々な学校の説明会に行くと、情報端末を生かした授業や課題レポートの提出システムやe-portfolioの利用のお話を聞きます。
鷗友学園の説明会でもそれらの取り組みについてのお話があったのですが、印象に残ったのが“情報端末の使い方を徹底して教えることによってそれらを学びに生かしきれるようにする”といったことで、この取り組みに対して生徒たちは、「スマホを遊び道具としてではなく、効率よく学習するための使い方が学べました。」や「情報端末の良さについて学ぶとともに、紙のノートの重要性を再確認できました。」と言っており、学び続ける意志と力を育む素晴らしい環境が整備されているなと感動してしまいました。
次に、2019年度中学入試・大学入試報告を教頭の大内先生よりいただきました。
2月1日の第1回入試では応募者数515名(うち327名が同時出願)で、499名が受験し、227名が合格しました。(実質倍率2.2倍)
2月3日の第2回入試では427名が受験し、109名が合格しました。(実質倍率3.9倍)
動向としては、
・受験者数が増加した
・2月2日の14時からの出願が例年より増加したことから、女子御三家の発表を見てから受験する人が増えたと予想される
・第1回入試で不合格となった受験生の再チャレンジ率が2回入試制となってから91.4%と過去最高
・しかし、受験生の増加により再チャレンジ生の合格率は13.9%と厳しい結果となった
といったことが挙げられます。
大学入試の結果については、
東・京・一・工が21名(東京大3名、京都大3名、一橋大10名、東京工業大5名)など国公立大学に73名
医学部医学科には28名
早慶上理ICUに227名(早稲田81名、慶応54名、上智40名、東京理科大39名、国際基督教大13名)
特に国際基督教大の英語入試は鷗友の英語と相性がいいらしく、今年は合格者全国トップが鷗友学園だったそうです。
進学状況については、
国公立が19.8%
早慶上理ICUが30.4%
GMARCHが16.5%
その他(医・歯・薬・看護芸術系)が17.3%
進学準備が16.0%となっています。
今年は、2020年の入試制度の変更を避ける動きか、現役での進学率が高かったようです。
また、定員厳格化に伴う難関私立大学のさらなる難化については鷗友学園では逆に合格者を伸ばしています。
進学実績については、昨年に引き続きお見事というしかありません。
科目別の入試結果については今後の対策について各教科の先生よりお話がありました。
先ほども書いたように4科目それぞれが100点満点で、どれも非常にいい問題が多いのがこの学校の入試の特色です。
国語は漢字を除いてすべてが記述式で問題が文章の理解を助ける働きをしているのが特徴です。
算数も途中式を解答用紙に書き込む形となっており、部分点があります。
社会は、地理・歴史・公民の3分野がそれぞれ分かれており、記述問題が多いのが特徴です。
理科は、グラフを書く問題や、式を立てて計算する問題などが出ており、広くて深い理解が求められます。
どの教科の先生も入試問題は魂を込めて作っています!とおっしゃっていました。
ここからは少し遠くて受けづらい学校ではありますが、ジャングルジム生も練習のためにこの学校の問題を演習する機会があるかもしれません。