http://junfuse.com/150617/
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前回記事
「アンバアランスな広告を誇りを持って作れるか?」 http://junfuse.com/150528/
を書いていて、自分も携わる医療の現場でも「誇り」を持った仕事ができているのか、ということを考えてみました。
医師として、特に自分の関わる領域である「循環器(心臓)」の仕事の多くは、「人の命を救う」ことに直結します。それに関しては「誇り」を持って仕事をしています。特に、例えば、働き盛りの40代前後の急性心筋梗塞患者の緊急治療などは大変やりがいがあるわけで、まさに「誇り」を持って取り組めます。
循環器以外の分野でも、多くの医師はそれぞれの分野に特徴的な「誇り」を持って働いているもの推測します。
しかし、そんな医師の業務の中でも、そうでないことも多々ありますし、分野によっては、業務の多くが「誇り」を持てないことになってしまっていたりするのではないかと思います。
・風邪の患者に処方する風邪薬、抗生剤
・動脈硬化性疾患のない高コレステロール血症患者への薬物治療
・その他、エビデンスの乏しい薬物を含めた各治療
・ろくに診察もしないで、いつもの薬を処方するだけの再診患者外来
・混雑、忙しさにかまけて、機械的に流してしまう外来診療
・検査前確率の低い患者への検査オーダー
・検査前確率の低い患者への心臓カテーテル検査
・軽症無症状患者への心臓カテーテル治療
・虚血証拠のない患者への心臓カテーテル治療
・超高齢患者への侵襲的治療
・超高齢患者への心肺蘇生術
・健康診断
などなど、、、、
ちょっと考えただけでも、ほぼ役に立っていない、役に立っていても、その効果はごくわずか、、といった業務が山ほどあります。それを、何となく、あるいは、良かれと思って(思い込んで)、あるいは、やらざるを得ず(いろいろな理由で)、やっていたりします。
これまでもそんな話題にはしばしば触れてきましたね。
たとえば、
患者の不平から感じる歪んだ医療 http://junfuse.com/150218/
検査検査で負のスパイラル http://junfuse.com/150128/
そのカテーテル治療は本当に必要ですか? http://junfuse.com/141224/
前回の、タバコやその広告を作成することを誇りを持って行うことはできるのか?と疑問を抱いたわけですが、全く他人事ではありませんでした。
ただ、「誇り」とは、あくまでも主観的なものです。自分の「誇り」と、他者の「誇り」は異なります。自分の「誇り」も他者から見れば「誇り」とは到底思えないことかもしれませんし、その逆もあるでしょう。
自分の「誇り」を大事にするということです。最低限の客観的正当性があれば、他者にとやかく言われる筋合いはありません。主観的な感覚とはいえ、この「客観的正当性」が伴うことを重要視したいです。
社会の中で生きて行くのは大変かもしれませんが、自分が「誇り」を持って行える仕事や、行動を、常に心がけて行きたいものです。
先日NHKのテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」でファンドマネージャーの新井和宏氏が出演していました。
http://www.nhk.or.jp/professional/2015/0511/index.html
投資候補の会社を訪問して、必ず若手社員に尋ねるそうです。
「自分の仕事を誇りに思っているか?」
自分の仕事を、会社を、誇りに思っているような若手社員のいる会社に投資したい。
というようなことをおっしゃっていました。
現場の若手が誇りを持って仕事をしているような会社は伸びる、という考えです。
数日前に、新聞に、こんな広告が入っていました。
華やかなお姉さんがノーヘルですけど(笑)、海辺を爽やかにバイクに乗っています。
” I want more excitement"
だそうです。
でも残念ながら、タバコの広告なんですね。。。。。禁煙推奨の立場の自分としては、気になります。
下段には、しっかりと警告文書が掲載されています。
綺麗な広告、オシャレ感抜群の各種華やかなタバコのパッケージ、そして、警告文。
あたらめて大判の広告で見ると、そのアンバランスさがあまりに不自然で、でも、そんな不自然なものが、堂々と広告として家庭に配布される現実。怖くなります。
この広告を作っている方はどのような思いで作っていらっしゃるのでしょうか。
タバコの綺麗なパッケージを作っている人はどのような思いで作っていらっしゃるのでしょうか。
もし子供が、
「ねえ、お父さんのお仕事はどんなことをしているの?」
と訪ねてきたら、
「こんな綺麗なタバコの広告を作っているんだよ、ほら。」
誇りを持って、子供に見せることができるのでしょうか。
誇りを持って、このような広告を作ることができるのだろうか。。。。
そんな思いを抱きながら、この広告に凝縮された、世の中の難しさ、生きていくことの難しさ、なんかを勝手に想像していました。
鍼治療というと、肩こりや腰痛といった、いわゆる整形外科的症状の改善・軽減に奏功することは良く知られていますし、実感することも多々あります。
眼科的疾患にも効果を発揮しうることを伺いました。
例えば、緑内障。緑内障といえば、失明の原因第1位です。
肘付近にある経穴「曲池」や三角筋付近の「臂臑」、或いは下腿の「光明」といった経穴に、置鍼することで眼圧低下が期待できます。
不思議ですね。
緑内障といっても病態は幾つかありますし、症状の程度や発症の経過も様々です。例えば、緊急性を要する急性緑内障発作にどの程ど効果があるのか、ないのかは不明です。この場合は、失明といった最悪の状況に陥ることもあり得ますので、眼科医、専門家に診察・加療をお願いすることが最善です。
鍼治療の緑内障への適用は、あくまでも補助的なものと解釈しています。
その他、白内障でも初期であれば症状の軽減が期待できるといいます。例えば、眉の内側端付近の経穴「攅竹」への刺絡。
眼精疲労に対する「攅竹」への置鍼や眼窩内刺鍼。眼瞼痙攣へのパルス治療。老眼への皮内鍼。
まあ、いろいろ、あるみたいです。
でも緑内障治療同様、その他の眼科疾患への鍼治療の適用も、あくまで補助的なものという視点は忘れてはいけないと、自分は考えています。
鍼治療って眼にも効くんだ、、、、さすが、中国4000年の歴史、、と思ったら、アルプスのイタリアとオーストリアの国境付近の氷河で発見された5000年前のミイラ「アイスマン」には鍼治療の痕があったそうで、鍼治療の歴史はもっと古いことを教わりました笑。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%B3
以前よりだいぶ酒量は減ったのですが、でもやっぱり飲む時は飲みます。飲むのはとても楽しく、大好きなのですが、問題は飲みすぎた際の翌日の体調です。二日酔いで気分が悪いのもそうですが、「眠い」のも問題です。睡眠時間的には十分取れているはずの時でも、「眠い」です。
なぜ飲酒翌日は「眠い」のでしょうか。
飲酒をすることで、基本的には寝つきは良くなります。自分としても、経験的には実感することができる事象ですが、客観的にも示されている事実のようです。すなわち、飲酒することで主観的な「眠気」が強くなることが複数の臨床研究で示されており、入眠までの時間も短縮されるという臨床研究も存在します。
寝つきが良いのに、なぜ翌日「眠い」のでしょう。
飲酒することにより、睡眠全体、特に睡眠後半で、深いノンレム睡眠が減り、浅いノンレム睡眠(睡眠段階1)が増加するそうです。かつ、レム睡眠も増加するとのことです。それらにより、睡眠は浅くなるのです。
睡眠が浅くなれば、途中覚醒しやすくなります。途中覚醒すれば、睡眠時間そのものも短くなります。
ちなみに、飲酒による寝つきを良くする効果は、徐々に薄れて、徐々に酒量が増えてくることが示されています。寝つきを良くするために飲酒することは推奨されません。
結局、飲酒翌日に眠いのは、
・浅いノンレム睡眠、レム睡眠が増加
・深いノンレム睡眠が減少
・これらにより眠りが浅くなる。
・睡眠が浅くなるのみならず、途中覚醒しやすくなる。よって、睡眠時間が減少しやすい
といったことが原因のようです。
飲酒すると、「眠りが浅い」という何となくの印象は抱いていましたが、客観的に示されている「事実」なんですね。
【参考】
・健康日本21推進のためのアルコール保健指導マニュアル
・健康づくりのための睡眠指針2014