「死」のシミュレーションをしよう | 循環器内科医の健康広場

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おはようございます。布施淳です。


心臓や大血管の病気は、時として「突然死」を来たします。


急性心筋梗塞は心臓の血管(冠動脈)が閉塞し心臓が虚血に陥る病気です。心室細動という致死的不整脈が生じたり、心破裂が生じたり、突然死は珍しくありません。1分前まで元気に会話していたのに、目の前で突然卒倒、死亡したりします。


急性大動脈解離は大動脈の壁が裂ける病気です。血管が破裂したり、心臓の周りに血液が溜まって心臓を圧迫してしまったり(心タンポナーデ)して突然死したりします。


病院に行く間もなく病院前で亡くなる方もいれば、なんとか入院出来たけれど、治療の甲斐なく入院中亡くなってしまう方もいます。


そんな感じで、比較的突然に病気になったり、亡くなったりという方に接する機会が多いです。そんな患者の家族、親族、知人らの悲しみの場面や、涙にもよく遭遇します。


全然話は違いますが、芸能人や著名人の訃報も、時々メディアが報じます。家族や知人、友人らの悲しみのコメントが発表されることもしばしば。つい最近も若くして亡くなった方の報道がありました。。。



そのような場面や報道、コメントを見るたびに、思い出したように「死を意識する習慣」の必要性が頭を巡ります。



心臓血管疾患や進行癌など重症な病気にかかった人はそうでない人よりも死亡する確率が高いです。


高血圧や糖尿病の人、喫煙者なども、そうでない人よりも死亡する確率が高いです。


一見健康であっても70歳を超えてきたような高齢者は、若年者よりも死亡する確率が高いです。しかも、年々その確率は顕著に上昇してきます。


若くても、全く病気がなくても、怪我や事故を含め突然死亡してしまう確率はゼロではありません。

それは、他人のみならず、自分にも当てはまります。



自分が突然死ぬ確率はどの程度でしょうか。

自分の家族や、友人、身の回りにいる親愛なる人たち、その人たちひとりひとり、死ぬ確率はどの程度でしょうか。

絶対、死なない、なんてことはあり得ません。

1年後かもしれません、10年後かもしれません、明日かもしれません、1時間後かもしれません。



自分が死んだ時に、困ることはありますか?

自分の家族が死んだ時のことを想像すると、どうですか?

自分の親愛なる人が死んだ時のことを想像すると、どうですか?



基本的に「死」は必然ですし、長い目で見れば全員「 死は必然、死亡率100%」です。「死」は特別なことではありません。それがちょっと遅いか、早いか、だけです。

人類数千万年の歴史、地球46億年の歴史、宇宙138億年の歴史、を考えると5年10年50年100年など大差ありません。



家族や親愛なる人らの死に遭遇した時の気持ちは、前もってどのような意識付けをしておくか、どのような覚悟を前もって持っているか、ということで全く異なってくると思います。「死」のシミュレーションを行うということです。突然の死は、想定外ではなく、想定内のことという意識。

死に遭遇した時に、ただただ悲しみに打ちひしがれる、ではなく、もっと前向きな意識を持ちやすくなるのではと思います。


また、このように「死」を意識すると、今、生きていることの価値感が向上し、一瞬一瞬を大事にするようになると思います。家族や親愛なる人たちと過ごす時間や機会もとても貴重に思えてきます。


お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りいたします。


【参考】

「会えるのは今日が最後」の意識

http://junfuse.com/141204lastday/

家族で「死」について話し合って下さね!

http://junfuse.com/150217/


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