天国から来た大投手 十、レッツ・プレー・ボール 157 | 六月の虫のブログ

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翌朝、森次郎はジェリー・マグアイアーに紹介された。ジェリーは紺のビジネススーツを着ていて、握手も力強いものだった。年は三十四歳だということだ。ジェリーは「ミスター・ヨシノ、実は君の代理人をしたいと思っていたんだ。君のあの表彰式でのスピーチは、僕の心を完璧に捕らえたよ。カリフォルニア、いや全米の代理人が君の代理人になりたがっているのだよ。ただ、アメフトの場合、大学を卒業してからプロになるのが普通なので、僕は少し驚いているんだ。第一、君はイリノイかスタンフォードに行くと聞いているからね」と言った。森次郎は「ミスター・マグアイアー、モリと呼んで下さい。それと、僕の名前を「ヨシノ」と正確に呼んでくれたのは、あなたが初めてです。僕は今、野球の大リーグを目指しているのです。先日、シカゴ・ホワイトソックスを訪問しました」。ジェリーは、目を閉じた。少し間をおいて「モリ、僕のこともジェリーと呼んでくれ」また少し間を置いて「君のアメフトの能力は、コルツのマニング級だと思う。それに君は、イリノイかスタンフォードに行くんだろう」と尋ねた。森次郎は「はい、スタンフォードに行くことに決めました。アメフトもするつもりです。でも、大学側も僕が大リーグに挑戦することを理解してくれています。僕は二年間しか大リーグに挑戦する気はないのです」と自分の考えを説明した。

森次郎は、ジェリーが気に入り、彼に代理人になってくれるようお願いした。ジェリーも、森次郎の考えを理解してくれて、代理人になることを快諾した。



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