「良いコーチは、突然の作業変更に耐えるチームをつくる」
－－ ケン・ブランチャード
オーディブルというフットボールの用語がある。準備してきた作戦に代えて、新たな作戦を選手に口頭で指示することだ。たとえば、クォーターバックがスクリメージ・ラインまで行ったとき、ディフェンスがこちらの作戦を読んで裏をかこうとしているのが分かったとする。クォーターバックはそのまま予定通りのプレーを続けるだろうか。もちろん、ノーだ。もっと勝ち目のあるプレーを指示する。オーディブルのおかげで、クォーターバックは自分のプレーを意味あるものにすることができるわけだ。
オーディブルは、クォーターバックが土壇場で突然ひらめいた指示ではない。選手も知っていて、ちゃんと練習してきた作戦だ。計画や方針や規則を決めるのは悪いことではない。困るのは、何が何でも実行せよと命じることだ。
無意味な方針に固執して、顧客に「すみません。これがうちの方針でして」などという人間を見ると、私はいらいらする。頭を使え、オーディブルに耐えられる人間になれと、部下に教えてほしい。
日本のサッカーが世界よりも劣っている点は、ここだと思います。
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