十六歳のアメリカ メイキング・フレンズ 二一、ピザ・ハウス、ジノズ 62 | 六月の虫のブログ

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パーティーの準備は整い、ビールを開けた。ボブの車は、ステレオの音を全開にして、カントリー・ロードを走っている。ビールを飲むのも、例のものを吸うのも走る車の中だ。パーティーをしながら、車の中のエイト・トラックで聴く音楽は序盤がレッド・ツレッペリン、ディープ・パープルやザ・フーなどのハードなロック、みんなが出来上がるとピンク・フロイド、イエス、ジェネシス、ジェトロ・トウなどのプログレッシブ・ロックが多かった。曲が長過ぎてジュークボックスには入らないプログレッシブ・ロックは、例のものを吸いながら聴くために作られた音楽ではないかと確信していた。

 高校生がビールなどのアルコール類を飲むのは、どうしても走っている車の中になってしまう。公園は夜間立ち入り禁止だし、スーパー・マーケットの駐車場も警察の見巡りが来る。ゆうこさんたちが来たスキヤキ・パーティーの後、デイヴの家でビールを飲んだのは例外中の例外だった。我々が飲むのはビールがほとんどだ。たまに女の子が加わると、ビール以外に安いスロージンというフルーティーで強い酒をコーラの缶に混ぜて飲んだ。日本で時々煙草を吸っていたボクだが、アルコールはほとんど飲んだことがなかった。だから、最初はオールド・スタイル一缶で十分だった。別に一缶で酔っ払うわけではない。ただ、当時まずいと思ったビールを、がぶがぶ飲めなかった。デイヴやボブもボクに無理に勧めようとはしなかったので、ボクも自分のペースを保つことができた。彼らも自分のペースを崩さず、決して悪酔いすることはなかった。


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これはデイヴの家の裏のガレージの前のアレイでビールを飲んでいる絵。左から、ボブ、リック、ボク、そして、デイヴ。一度だけボブの車が使えなかったとき、このようにアレイでパーティしたこともあった。