「ちょっと、お金の話をしませんか?」と言うとひく人もいると思います。
今、株式市場が活況で、日本株に投資している人は喜んでおられることでしょう。
「株なんて、私には関係ないわ」と思っている人も多いでしょう。でも、株が上がると、株を持っていない人にも恩恵があるのです。ご存知と思いますが、年金の運用にもプラスになりますよね。株で儲けた人が余分にお金を使うと世の中にはプラスです。株が上がれば、上場企業は市場から資金を調達して設備投資を増やしてくれるかもしれません。
ところで、日本では学校でお金について教えてくれるのでしょうか?
アメリカのスティーブンソン・スクール(高校)に在学中、経済学の授業で模擬株式投資をしたことがあります。一番最初の授業で、先生がクラスの生徒にウォールストリート・ジャーナル(日本でいう日経新聞のような新聞)を配って言いました。
「次の授業までに3つの企業を選んできてください。その企業の株を時価で買ったことにして、学期末で誰が一番儲けられているか競走しましょう」。
私たち、生徒は、それらの企業を選んだ理由、学期末の予想株価及び配当を含めた予想投資利益を発表させられました。学期末までの勝負なので、勝ち負けは運によるところが大きいと思います。先生もそう思っていましたが、先生の狙いは、生徒たちが企業について調べさせることによって勉強にもなるし、新聞を読むようになる。経済学って、お金が世の中をどのように巡廻するのかを学ぶ学問ですから、いい課題だったと思います。
日本でも、学校で世の中のお金の流れを、お金儲けは世の中のためになると、教えたほうがいいと思います。
アメリカでの駐在員時代、自分の年金の運用方法を何種類かから選ぶように事務担当者から言われました。年金の運用方法も自己責任で選ぶのです。
日本では年金はブラックボックスの中、減るのもみんな一緒です。文句を言おうにも、誰に言ったらいいのか分かりません。
もう少し、お金の話をしませんか?
年金も、税金も、私たちの労働や投資の対価であるお金で払っているのです。