日米の違い Vol.41 大学教授の地位 | 六月の虫のブログ

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 昨今、日本でも大学の国際化や改革、レベルアップが話題になっています。


 生徒の意識や学長の意識が変わるだけでは、改革は無理でしょう。教える側、教授たちが変わらなければ・・・。教わる側を変えるには、まず教える側が変わらないと難しいと思います。


 さて、アメリカの場合、私が卒業したイリノイ大学の場合ですが、学期最後の授業の日、授業の終わりにアンケートが配られます。アンケートはその学期の授業及び教授に関するものです。私たち、生徒は授業や教授に対する評価をそのアンケートで答えます。教授は私たち、生徒の評価もしますが、教授も生徒に評価されるのです。


 イリノイ大学の教授は、この生徒によるアンケート、発表した論文や書籍などによって評価されます。いくら学会では有名な教授でも、生徒の支持が得られないと評価が下がるのです。


 評価が下がると、大学は契約を更新してくれません。つまり、その教授、講師は、職を失うのです。ある教養課程の授業、教授が病気で一週間休みました。休んだ教授の代わりに一週間授業を受け持った講師は、その期限りで契約が更新されなかったと言っていました。それを言い渡された直後に私たちの授業を受け持ったのです。授業の内容は覚えていませんが、その講師が相当落ち込んでいたのを覚えています。


 彼が言うには、生徒のアンケートの評価が極めて低かった。それが二期続いたので、契約を更新してくれなかったとのことでした。


 ミシガン州の大学で教授をしている私の友人も、前の大学で契約更新されませんでした。今の大学では頑張って評価を上げ、准教授になっています。


 日本の大学のシステムは知りませんが、教授が終身雇用で評価制度があいまいだと改革は進まないような気がします。




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 イリノイ大学では、その教授が書いた本を生徒に買わせて授業に使うことは禁止されていました。ですから、多くの先生は、必要な部分だけコピーして無料で配布してくれました。教授の仲間同士で「お前の授業には俺の本を、俺の授業にはお前の本を使うから」というようなことも禁止されていました。


 教授ってたいへん!論文など研究活動はもちろん、授業もきっちりしないとだめ、書いた本も生徒には買ってもらえない。