十六歳のアメリカ Vol.97 | 六月の虫のブログ

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二七、カーシャウ家へ (つづき)


 ある週末、カーシャウさんが友達に教えてもらったという魚料理を出すレストランにランチを食べに連れて行ってくれた。それは、地元で取れる魚を料理して出すレストランで、『シー(海)フード・レストラン』ではない。『リバー(川)フード』または『レイク(湖)フード』レストランだった。カーシャウさんはその店で一番有名な『フライド・キャットフィッシュ』という料理を三人前注文した。私は『猫魚(キャットフィッシュ)』とは何の魚だろうと思いながら料理を待った。

 レストランでも、食事のときの飲み物は、カーシャウさんは水かビール(ほとんどの場合水だが)、カーシャウ夫人はコーヒー、私はアイスティー(寒いときはホットティー)かコークだ。ホットティーを注文すると、熱いお湯を入れた小さな金属のポットの横にティーバッグとレモンスライスを置いて持ってきてくれる。この小さな金属のポットのふたを開けてティーバッグを入れるのだが、このポットが非常に熱い。私はあまりにもの熱さにふたを途中まで上げて落としてしまうことがよくあった。すると、それを見ていたカーシャウさんは、私のほうを見て、”Heavy?” (「重いの?」)と言ってウインクする。私は笑いながら ”Very” (「とっても」)と言い返す。このカーシャウさんと私のやり取りは、私がホットティーを注文すると毎回のように交わされた。このやり取りを初めて聞いた人は、私が ”Heavy” (「重い」)と ”Hot” (「熱い」)を間違って覚えているのではと一瞬思うらしい。その人たちも、カーシャウさんがウインクするのを見て、冗談と気づくのだ。


余談だが、アメリカではミルクティーは一般的ではない。紅茶に関してオプションはなく、紅茶にはレモンティーかただのティーしかないのだ。コーク(コカ・コーラ)も、今は「ダイエット」か「レギュラー」を聞かれることが多いが、この当時、「コーク」と言えば何も聞き返されずに「レギュラー・コーク」を持ってきてくれた。この当時からオプションがあったのはコーヒーで、コーヒーには「ディキャフ (decaffeinated)」(カフェイン抜き)と「レギュラー」があった。ワドリーさんは、「ディキャフ」専門だった。


 つづく・・・




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 こんな感じの小さなティーポット。ふたが熱くてティーバッグを入れるときは、思わず手を離してしまう。


 肥満が問題になっているアメリカでは、コーラもダイエットが主流、ビールはライトが主流になっています。


注意: 『十六歳のアメリカ』は、私の体験を基に書いていますが、フィクションです。