視点やターゲットを変えることでバカ売れした商品は多い。
[薬業界編]
効能を変えて成功した商品。レスタミンコーワというジンマシンやかゆみなどのアレルギー症状に効く薬があります。主成分は鼻炎薬やかぜ薬にも入っている抗ヒスタミン成分。花粉症の方は良くご存知と思いますが、鼻炎薬をのむと眠たくなりますよね。この「眠たくなる」という副作用を利用して発売されたのが、エスエス製薬の睡眠導入剤、ドリエルです。同じ成分なのに、レスタミンコーワの三倍の値段で売れています。成分は同じで、効能を変えただけで、バカ売れ、それも高く売れたのです。
ターゲットを変えて成功した商品。便秘の人、主に女性をターゲットにしてそこそこ売れていたコッコアポA錠(クラシエ薬品)。漢方の防風通聖散という処方です。まったく同じ処方で、ターゲットをメタボな人にして発売したのが、小林製薬のナイシトールです。これがメタボな男性にも受けて、大ヒット商品になりました。もちろん女性にも売れています。
訴求する効能を変えて成功した商品(1)。女性の方ならご存知かもしれないハイチオールC。もともとは二日酔い、滋養強壮剤として、酒飲みをターゲットにしてそこそこ売れていた商品でした。ところが、強調する効能を「しみ・そばかす」に変えた途端、大ヒット商品になりました。元からこの効能はうたっていたのですが、「二日酔い」を強調しすぎていたのです。
訴求する効能を変えて成功した商品(2)。イチローも愛用しているサロメチール。運動前後の筋肉痛に塗って効くクリームです。「筋肉痛」という訴求を「頭痛」に変えて成功しつつあるのが、小林製薬から新発売のズッキノン軟膏です。グラム当たりの価格は、サロメチールの3倍以上、中身はサロメチールの方が濃いのにです。やるなあ、小林製薬!
このような例はまだまだあります。次の機会には、当店で視点やターゲットを変えて成功した事例をご紹介しようかな?気が向いたらね。