PC-88VA2の元々の電源は、新電元工業(株)のNPS09Aというカスタム電源です。(たぶん)
PC-88VAやX68000等が生産されていた1980年代後半頃、特性が良いということで、第四級アンモニウム塩電解コンデンサという部品が電源ユニットによく使われていました。しかし、この電解コンデンサの電解液には腐食性があり、液漏れし易かったのと、液漏れすると基板パターンも腐食させてしまうという問題がありました。
さて、私のPC-88VA2も例に漏れず、この電解コンデンサが液漏れを起こし、その周辺に腐食性の電解液をまき散らしていました。
このブログを最初に書いた時に、電源ユニットのコンデンサを交換したと書いているのがそれです。
この時はコンデンサを全交換したにも関わらず、電源は正しく動作せず、元の電源を使うことは早々に諦めて、市販の12V電源とATX変換基板で動かしていました。
動かしたと言っても、電源ユニットの出力仕様がわかっているわけでもなく、電源ユニットから出力されるコネクタ7,8番ピン(桃、茶)がどうなれば正解なのかは、未だ不明のままです。
それで、7,8番ピンの働きを調べるために、故障して放置されていた元の電源ユニットの回路を追いかけていたら、あることに気づきました。
電源ユニットのメイン基板にて、RV01, RV20というトリマ可変抵抗があります。RV01は5V電源、RV20は12V電源の出力レベルを調整するもののようです。
RV01を回すと5V電源の出力電圧が変化して微調整をすることができます。これは問題なし。
問題はRV20のほう。可変抵抗器が固着してしまっており、回すことができませんでした。
交換しようと思い取り外してみましたが、抵抗値を示す印刷が剥がれています。
測定したら662Ω。
RV01は500Ωの可変抵抗のようなので、たぶん同じ500Ωではないかと当たりを付けつつ、適当な抵抗を付けてその時の出力電圧のグラフをとってみることにしました。
うむ、このトリマで12Vの電源電圧を調整するということは間違いなさそうです。
早速付け替えたいところですが、そんな都合よく500Ωの可変抵抗なんて持っていないのでアマゾンでポチっておきました。
上のグラフから、電源電圧を12Vにするには、抵抗値は322Ωあたりであることがわかります。
390Ωと510Ωを並列につないで、それに100Ωを直列につなぐと、
1/(1/390+1/510) + 100 = 321 [Ω]
なので、とりあえず、それをつないで確認したところ、出力電圧は12.03V。
作った合成抵抗を測ったところ317Ωだったので、まあ大体合ってそうです。
続きは可変抵抗の到着後に。



