恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館へ今年も行ってきました。以前は家内と二人で行っていたのですが、子供が産まれるとどうしてもフットワークが悪くなり(こればかりは仕方ない)、この数年はソロで来ています。
中央道~首都高で一気に恵比寿へ。30分でついちゃいました。この時期の山手トンネルはヤバイね。あの気温。冷房設備のないライダーにとってかなり危険です。

ガーデンプレイスには2時間無料の駐車場があり助かります。不足しているバイク駐車場を増やすことを小池都知事が宣言してくれましたが、その効果でしょうか。
今年も鮮烈な写真が多数、展示されていました。アフガニスタンでは救急車に偽装した自爆テロにより、103人が死亡。235人が負傷。多数の遺体が重なった写真が展示されていました。救急車が自爆するなんて日本じゃ考えられません。
メキシコでは麻薬が原因と思われる暴力行為で2006年以降、25万人が死亡したそうです。ざっくり1年間で2万人が死亡したことになります。もはや戦争レベルでしょう。写真は親族の葬儀で名も知らぬ男から突然銃で撃たれ殺害された生々しいものでした。
アメリカ国境では中南米からの移民が今でも絶えないようです。幼い子どもを抱えて国境突破を試みる多数の写真。祖国を捨てるというのはどういう気持ちなんでしょうか。少なくとも自国に何の希望も見いだせないからなんでしょう。日本も国境が陸続きだったら出ていこうと思うでしょうか。寧ろ不法入国者が殺到するのではないでしょうか。

パンフレットの写真はアメリカ、テキサスで母親が国境監視員の取り調べを受けている間、泣き叫ぶホンジュラスの子供。一ヶ月もの間、中央アメリカを旅してきた結末は親子が別々の収容所に入れられるという悲劇でした(その後再会した事実は確認されず)。
イランでは女性はサッカー観戦が出来ません。問題視したFIFAが働きかけ特定の女性グループのみ許可を出したそうです。作品は地元のペルセポリスが日本の鹿島アントラーズに負け、卒倒し警備員に運ばれる女性の写真でした(どんだけアツいサポーターなんだ!)。国内リーグの試合を男装して観戦する女性の写真もありました(つけ髭で偽装するあたりは結構古典的)。男装してまでサッカーの試合をみたいなんて、ある意味平和的だしどんどん解放してあげればいいのにと思います。ですがそれは日本人の発想なのでしょうね。
全部で47人のカメラマンによる作品群。被写体のほとんどは名もない市井の人々です。そして写真の数だけ奥深い物語がありました。
毎年観賞して思うこと。
日本はまだまだ恵まれている。
治安の面でも、衛生面でも、格差という点でも。日本で水を奪い合って紛争が起こることなはいですが、世界では起きているんです。日本では普通に選挙がありますが、選挙そのものが行えない国がなんとも多いことか。
もうひとつ思うこと。それは報道カメラマンたちの矜恃です。展示されている写真は少しでもタイミングが違えば自らも死んでいるような場面ばかりです(実際、巻き込まれて死亡するケースは多い)。山本美香さんもシリアで銃撃されました。彼らのプライドと命を懸けた仕事があって初めて世界では何が起きているのかを私たちは知ることが出来ているんです。安田純平さんは世間から大変叩かれました。批判は間違っていないと思います。ですが同時に命を懸けて取材しているジャーナリストやカメラマンはもっとその仕事を評価されていいと思います。
別にわざわざ日本人が危険な場所に出向く必要はないんじゃないか、ロイターやブルームバーグから配信される情報を取ればいいじゃないかという意見があります。それは違うと思います。取材元は何でもいいということは情報は欲しいけどプロセスには興味がないということになります。「情報は国産でなければならない。」何かの媒体で読みました。私もそう思います。自国のジャーナリストが取材に行くこと。それは情報を受け取る側が自国のジャーナリストの仕事を評価していればこそです。ロイター所属の欧米人が書いた記事ではなく、日本人が書いた記事を読みたい。私はそう思います。
もう15年近く観賞していますが一度も日本人のカメラマンが出てこないことが寂しい(主催はキヤノンなのに)。
1時間ほどで外へ。あまりにも暑い…。
ガリガリ君はGODです。
この長文、読んだあなたは偉い。読んだ人はあめ玉あげます。
おわり。

