「苦しかった時の話をしようか」を読んだ | コスパだよ、ライダーは! CB650Rと時々登山(ダンチマンのブログ)

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バイクと登山のブログです。時にギターを弾いたり釣りに出掛けたり、キャンプもします。モータースポーツ大好き。家族の記録も兼ねております。ごった煮ブログです。



就活に悩む娘に向けて書いたメッセージを本にしたもの。著者はUSJを再建した森岡毅氏。
伝えたいことが山ほどあるのに、つい熱くなってしまいケンカのようになってしまう…、そんなループをなんとかする為に書き貯めた娘への手紙が編集者の目に留まり出版された本だそうです。
娘に向けて書いているので、「私」から「君」に語りかける形式になっていますが、「君」の部分は現役の就活生に当てはまりますし、生き方を模索する全ての社会人にとって大いに参考になると思います。出版されることを前提としていなかったことも説得力を増しているように思います。

時に就活と恋愛って似ていませんか?どちらも先ずは己を知ることから始まりますよね。自分の長所を探すのですが、大した経験もない20歳そこそこの若者にとって胸を張って自分をPRすることは簡単でしょうか?私は自己PRを作るとき、自分の短所ばっかりが目について辟易とした思い出があります。私と同じ経験をした人も多いのではないでしょうか?

マーケティングの第一人者である著者は様々な理論を駆使して自分の長所の見つけ方を説いていきます。極めて明快で分かりやすい。この本が自分が就活するときにあったらなぁ、と思わずにはいられませんでした。

著者は自身が辛かった時代のことに言及しています。
社会人出立ての頃、プレッシャーから電話を取れなくなった話、米国で人種差別的ないじめにあった話、どれも実体験故にリアリティーが高い。そしてこう述べます。「人が苦しいのは死ぬほど忙しい時ではない。周囲の評価が厳しい時でもない。最も苦しいのは自分で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれた時だ。」と。
最終章は涙なしでは読めませんでしたね。お父さん(勿論、お母さんも)の愛情をこのような形で授かる娘さんは幸せだなと。
同時に我が娘が「君」と同い年になるまであと15年。15年なんて結構あっという間だろうし、その時どれだけ自らの経験を指針としてあげられるだろうか?いやそもそも頼ってくれる存在でいられるだろうか?お父さんのパンツと一緒に洗わないでっ!とか言われたり、すれ違っても目も合わせてくれなかったりして…(笑)。

兎に角も、人が一生のうちに出会える本には限りがある中で、久々に巡り会えた良本でした。