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jun2980さんのブログ

 何にでも興味をもっています。今、ミステリー小説の連載中です。また、韓国ドラマ、良い加減料理や難病の膠原病をテーマに写真なども載せながらつぶやいています。皆さんのペタやコメントが励みになります。どうぞよろしくお願い致します。



6時起床でカーテンを開けたら、



明るい!!

青空!!

路地の雪が消えている!!

藻岩山の稜線も薄くなっている!!

やっと、北の国にも春がきた。
(*^o^*)

ブロ友のみなさんからの桜便りに、息を詰め目を見張り、愉しませていただきました。

散り始め、やがて落花盛んに。。。

桜の潔さに私は惹かれます。

今日もみなさんにとって、いい日でありますように。


          愛川るな


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       第11話


インターネットで「コウゲンビョウ」と検索すると「膠原病」と変換されて、それに関する見出しがたくさんヒットした。

僕はとにかく、「膠原病」という病気がどういうものか知りたかった。

しかし、どの記事を読んでも、容易に解らなかった。

しかも、膠原病とは、病気の一種ではなく複数の病気をまとめた総称だということだ。

種類として「関節リウマチ」「全身性エリテマートデス」「強皮症」などあったが、関節リウマチしか聞いたことがなかった。

萌子さんはどの病気なのだろう。

皆目見当がつかない。

膠原病は1942年にクレンペラーという学者が見つけて、名付けたらしい。

まだ70年の歴史しかない病気なのだ。

だが、そうであっても、未だに原因が特定されていない。

だから、治療法が確立されていない


原因を排除するのではなく、症状が現れるのを抑制するしかないということだ。

僕は萌子さんを哀れんだ。

決して、同情を寄せたわけではない。

こんなにも、僕は萌子さんを愛おしんでいる。

僕は喉が渇いた。

部屋の中が暖房が効き過ぎているのもあるが、今もって、萌子さんへの愛情を自分自身で認めてしまったことが苛まれた。

パソコンの机から離れると、
キッチンに行った。

冷蔵庫の扉を開けた。

ビールがない。

僕はサイダーのペットボトルを取り出した。

食器棚からゴブレットを手にすると
氷を入るだけいっぱいに入れた。

サイダーを注ぐと、僕はそれを一気に飲み干した。

冷たさが食道を通って胃の中に落ちていく。

僕はダイニングテーブルの椅子に寄りかかった。

しばらくして、溶け始めた氷塊と氷塊のぶつかり合うカランという音がした。

とたんに、僕は頭を左右に振った。

その音で、実亜を思い出したのだ。

実亜はこのカランという音を聞くと、「氷には音楽の才能がある」と
言ってはしゃいだ。

僕は実亜を裏切ってはいけない。

僕に頼りきっている実亜を。

それに…もしかしたら、僕は20年前の萌子さんの幻影を追いかけているだけなのではないのか。

僕は現在の萌子さんを直視していない。

ーー何をやっているんだ、僕は。

揺れている自分が疎ましかった。


携帯電話のメール音が鳴った。

実亜からだった。

「蕁麻疹の皮がボロボロと剥けてきているよ。プレドニンの量を明日から減らしていくって」

可愛い絵文字を入れて書いてある。

「萌子さん…」

その文字に僕はめまいを覚えた。

実亜と萌子さんが友達になって付き合っていくということは、間接的に僕も関わることになる。

僕はため息をついた。

「萌子さん、不倫の相手が今でも忘れられなくて好きなんだって」

僕は頭を抱え込んだ。

機会を見つけて、萌子さんと話し合おう。

真剣にそう思った。

萌子さんはふざけているのか。

僕の心を振り回す萌子さんが恨めしかった。
 
           続く

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

コメントをいただけると嬉しいです
。 

          愛川るな


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       第10話


20年の前のあの日、萌子さんといるだけで、僕の心は満たされた。

あんな気持ちは初めてだった。

こんな綺麗な人とコーヒーを飲みながら楽しく話しが出来るなんて、僕にとっては奇跡のようだった。

萌子さんの話しはおもしろかった。

僕たちは2人とも1968生まれだということを確認しあった。

僕の誕生日が8月8日だと告げると札幌大学病院で、日本で初めて心臓移植が行われた日だと説明してくれた。

「よく知っているんだね」

僕は感心して、萌子さんを見つめた


萌子さんはちょっとはにかんで、僕を上目使いで見返した。

僕はその萌子さんの黒い瞳にどぎまぎした。

萌子さんの誕生日は5月16日だと教えてくれた。

「十勝沖地震があった日よ」

僕は「知らない」と言った。

萌子さんはくすっと笑うと

「本当はね。私、予定日が23日だったの。でも、地震で、母親がびっくりして産気づいたんだって」

ーー時間が止まればいい。

こんな僕の思いをよそに、萌子さんが腕時計を見やった。

それににつられて、僕も腕時計を見る。

5時を過ぎていた。

「私、帰らなきゃ」

僕は不意をつかれ、慌てた。

「夜は駄目ですか?飲みに行きたいと思ったのだけど」

「ごめんなさい」

萌子さんは柔らかく断った。

しかし、僕はこのまま別れて、終わらせる気持ちにはなれなかった。

僕は当然のごとく、萌子さんの電話番号を訊いた。

まだ、携帯電話などは庶民に普及されていない時代だった。

萌子さんさんは少し考えているふうな顔をした。

「私から連絡するから、秀治君の電話番号を教えて」

僕は戸惑った。

萌子さんは軽く笑うと

「私、結婚しているの」

堂々と宣言したのだった。

「ええっ!それ、まずいでしょ」

僕の正直な気持ちだった。

不倫騒動に巻き込まれたら、大変なことになる。

「怖じ気づいたの?」

そんな僕を見透かしたように、萌子さんは探る目をした。

「いや、そういうんじゃなくて」

僕は口ごもった。

未来のない恋はしたくないと真剣に思ったのだ。

先のない恋愛をしても惨めになるだけだ。

僕には人妻を奪ってまで、この恋を成就させる自信もなかったし、勇気もなかった。

「じゃあ、さよならね」

そういうと、伝票を持って立ち上がろうとした。

「待って」

咄嗟に僕は小さく叫んでいた。

「いいのよ。私が誘ったのだから、ここは私が払うわ」

萌子さんがコーヒー代の支払いのことで、僕が「待って」と言ったのだと勘違いしたようだった。

「違う」

即座に僕は否定した。

僕は自分で自分を持て余した。

自分でも何を言いたいのか、何をしたいのか分からなかった。

ただ、まだ萌子さんと一緒にいたかったのだ。

その一心の思いから、自分でも予期しない言葉が口から出てきてしまった。

萌子さんは椅子に座り直した。

僕からの言葉を待っているようだった。

でも、上手く言葉が出てこない。

愛しても寄り添えないのなら、どうしようもないのだ。

しかし、自分の心とは裏腹に

「結婚しているのに、夫以外の人とお茶を飲むのですか?」

僕は責めるような言い方になってしまったことに、少し後悔をした。

「傷つけてしまったのなら、ごめんなさい」

萌子さんは切なそうな顔をした。

「ただ。。。」

そのまま、萌子さんは黙り込んでしまった。

「ただ?」

僕は続きを促した。

「軽い気持ちではなかったのよ」

では、どういう気持ちかと、聞き出したかったが、僕は言葉を飲んだ。

弄ばれたのであれば、僕は惨めになるだけである。

「私、一人でいるのが怖かったの。
だから、秀治君を本屋で見かけた時、声をかけてしまったの」

萌子さんは真剣な顔で、僕に訴えるように言った。

「言い訳に聞こえる?」

僕は思わず首を横に振った。

僕はその時、この恋が例えかりそめでもいいと思った。

ーーこの瞬間を離してしまったら、絶対後悔してしまう。

萌子さんの背に衝立があり、その後ろに緑の鉢植えが置かれてあった。

こちら側に4つほどのボックスがあった。

客はいなかった。

ーー目の前の萌子さんを抱きしめたい。

僕の恋心は走り出していた。

止められない。

僕は萌子さんの顔に身を乗り出して、静かに顔を近づけると、口づけをした。

僕の耳も目も、回りのことから全て閉ざされていた。


元旦の夜、病院から一人でマンションに戻った。

実亜がいないのは寂しかったが、いつの間にか、萌子さんのことで頭がいっぱいになっていた。

ネットで、「コウゲンビョウ」を調べようと思っていた。

僕は、今、完全に萌子さんのことしか見ていなかった。

あの20年前のように。

いや、実はずっと続いていたのだ。

愛の暮らしさえしていない萌子さんに心惹かれ、老いても一緒にいようと約束した実亜を見失っていた。

でも、そのことで、僕に罰が下ることなど考えもしなかった。

          続く

最後まで、読んでいただきありがとうございます。

コメントをいただけたら、嬉しいです。

         愛川るな



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ママへ♡

パパがお家の中を「端午の節句」   バージョンに変えたよ。



ボクの日だよ。






ママ、トイレだけにでも歩いていけるようになって良かったね。

昨日、車椅子で病院内をパパと散歩したんだってね。

でも、足は20分しか下げていてはいけないんだってね。

もう少しの辛抱だよ。


ママがいつも病院の窓から見ている藻岩山だけど。

展望台もロープウエイも全て、リニューアルされて、しかもバリアフリーになっているんだってね。

退院したら、ママ行っておいで。

5月31日は「藻岩山の日」で、記念イベントがあるらしいよ。

札幌の夜景は有名じゃないけれど、標高531㍍から見た夜景は、きっとキラキラして、ママの大好きなラインストーンが敷き詰められたようだよ。



祈ろうね。




ママへ♡

         檸檬より

      

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檸檬へ♡



今朝6時の藻岩山



1カ月ぶりに、6時の起床とともにママがカーテンを開けました。

開けてびっくり。

一面、銀世界。

絶対、これ冬景色だよ。

ところで、檸檬、ママがなぜカーテンを開けることが出来たかというと
、昨日、ドクターから歩行許可が出たの。

ヽ(^0^)ノヽ(^0^)ノヽ(^0^)ノ

ただし、トイレにだけ。

だから、まだ、スタバに脱走出来ないの。

それでも、一回一回、呼び出しコールをして、看護師に車椅子で連れて行ってもらわなくてすむから、気が楽になったよ。

忙しそうにしている看護師を呼ぶのが、申し訳なくてね。

我慢することもあったんだ。


1カ月、寝たきりだったから、一番最初に立った時はちょっとふらっとしたけど、大丈夫。

意外と足取りがしっかりしているので、看護師たちも驚いていたよ。

昔、リレーの選手だったんだもん。

アスリートの脚は違うのだ。

ん?檸檬の耳にタコ、イカ、ウニが出来るって?

分かったよ。


でもね、潰瘍はまだ70パーセントしか、治っていないの。

本当に4月いっぱいで、帰れるのかなあ…

ドクターに確かめたら、「まだ、判らない」という、答えだった。


あのね、檸檬。

ママの書いている『冬のカケラ』に
ママの病気のこと書こうと思って、
ググったんだけど。。。

今さらなんだけど、やっぱり、膠原病って、なんか訳の分からない病気だね。

もう一度、自分の病気と向き合うという、良い機会になったけれど、どうしてこんな病気になったかなあと思ってしまう。

でも、仕方がないもんね。


大丈夫。大丈夫。ママは大丈夫。

だから、檸檬、待っていてね。




愛する檸檬へ♡

         ママより♪ 


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