福島4区候補者擁立断念に見る政党の人材育成機能
驚きの結果だった。
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「民主、4区擁立断念
」 (朝日新聞、2012年11月29日)
●渡部氏後継、調整進まず
民主党の福島4区総支部は28日、常任幹事会を開き、衆院選への候補者擁立を断念することを決めた。民主党県連は29日の常任幹事会で決定し、党本部に報告する。 ...(以下、省略)
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小選挙区制導入以後、“黄門さま”でお馴染みの渡部恒三氏(80)が当選し続けた福島4区から、氏の志しを受け継ぐ候補者は現れなかった。
福島県にとっては、一つの時代の終わりかもしれない。
なぜ、14期連続当選し、一度も選挙に負けたことがない強力な組織を持つ現職政権与党議員の地盤に誰も立つ事無く、不戦敗となってしまったのか。
事情は関係者のみぞ知るだが、会津若松市・喜多方市などを含む福島4区の有権者にとっては、選択肢が無くなり、権利の行使の行き場を奪ってしまった事は間違いない。
私は、この問題で、政党の人材育成機能について考えた。
この福島4区のみならず、今回の選挙では福島3区で自民党が候補者擁立にとまどり、決定は今から1週間前だった。
福島県内で、民主党と自民党の二大政党が候補者擁立に苦労した事実は、政党と人材というものを考えさせずにはいられなかった。
日本が目指す政治の“手本”であるイギリスは、保守党と労働党の二大政党があるが、政党支部は党員となった人間を教育し、その中から人選し選挙区送り込むという。必要な場所(選挙区)に適当と思われる党員(候補者)を立たせるのだ。
かのブレア前首相も国会議員になった時は、党員になった政党支部からではなく別の場所から立候補している。
政党の支部には、このような人材育成機能があり、その人材は“支部の人材”ではなく“政党共有”であるという考えも根付いていると聞く。
かたや日本。
今回の衆院選で、元党員という肩書を持つ候補者は民主党と自民党には見られなかった。
日本では他薦や公募等で候補者を募り、政党支部長に据え、来るべき選挙に備えるという形が主流。
支部長が決まったのなら、支部長を前面に出し、選挙区内で名前を売る活動を開始。支部長が写ったポスターを何枚張ったかが競われたりもする。
つまり、政党ではなく個人が前面に出ているだ。
したがって、この支部長が居なくなる(引退、離党など)と、その瞬間一から人選をやり直さなければならない。
党員ならば、党からの命令で従わせる事ができるが、党員で無い人間となると、“政党が劣勢”や“強い対立候補がいる”などの条件があると候補者が集まらなくなる。
また、選挙区に名前を浸透させ、個人を応援している後援会や支援団体を納得させるために、地縁血縁があった方が良いということになり、他の選挙区から候補者を持ってくる、所謂“落下傘”候補が入り込む余地は小さくなる。
私はこのように思う。
私は定期的に必ずやってくる選挙に対して、政党やその支部は人材の確保や教育、さらには配置という“人事”を事務的に行う必要がある。
二大政党が候補者擁立に四苦八苦する様は今回限りにして欲しい。
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*追記(2012年12月1日)
政党(支部)が地域に根付き、広く人材を集めるためには、地域の住民も“政党を支えている”という認識が必要だと思います。党費や寄付はその表れのひとつ。
税金が政党を支える事に異論はないが、このように依存度が高まるのはいかがかと思う。政党は党費や寄付で党運営ができるようにしなければならない。
また、政治家個人の政治資金管理団体の政党の“二つのサイフ”についても議論が必要だ。
◆朝日新聞:政党本部の収入、国費依存43% 11年の政治資金
(2012年11月30日)
【河口健太郎】総務省は30日、2011年の政治資金収支報告書(中央分)を公開した。全政治団体の収入額は1011億円(前年比13%減)と4年連続で減少。ピークだった1998年の1865億円の半分近くにしぼんだ。企業・団体献金も16億円(同22%減)と過去最低となった。 ...(以下、省略)
衆院選・福島5区「公開討論会」
昨夜、6時からいわき市内のホテルで開催された「衆院選公開討論会」(日本青年会議所主催)に参加した。
会場は、約半数ほどしか埋まっていなかったものの、多くの報道陣が最後部に陣取り、いち早く「民vs.自、第三極(維新)」の構図が定まり、「自民分裂選挙」の可能性がある選挙区だけに関心の高さを物語っていた。
内容は「公開討論会」と銘打っていたが、「公開“演説”会」といった方がよいものだった。
5つのテーマで各候補者が考え(政策!?)を3分間で語り、終盤は3つのテーマで○×の札を上げてもらいそれについて1分間のコメントをする。
司会者(コーディネーター)からの質問はなく、一方通行の“説法・演説”だった。
私が注目したのは自民党の二人の候補者が強力に推し進めた原発政策を詫びるか否か。
結果、吉野候補は謝罪しましたが、坂本候補は事故を“他人事”のように語っていた。
また、政権与党の吉田(泉)候補は“当事者”ということもあり、現実に即した現実的な話をしていたことで、自民党元職候補の話と比較して、政権が交代したことを実感した。
やはり政権を担うと言葉の重みが違う、そしてこの経験が長く一党(自民)だけだったことは政治の成熟と言う面で大きくマイナスに働いていたのだと改めて思った。
...以下、内容を記す。
2012年 衆院選 公開討論会
時間:18:00~20:30
会場:ワシントンホテル 3F
Ⅰテーマに対する考え(政策)
[(福島の)復興政策]
1.吉野正芳
(自民)
・子供の健康を母親と医者がウォッチする
・グループ補助金
→製造業だけだったが、いわき市は観光関連産業にも適用
・福島再生法の立方に尽力
2.吉田英策
(共産)
・生活の再建、住宅や商売
→財産の形成になってしまうとして政府は及び腰
・時間財源を区切らず、被害に応じた賠償が必要
・原発を廃炉にする 苦しんでいる人の励ましになる
3.坂本剛二
(自民)
・避難者、仮設居住者の不安が、不満になっている
→心のケアと自立支援
・復興予算をいちいち査定しないで、自治体が使いやすいようにする。
・福島県全域で特区を設ける。
・きめの細かい政治で実現させる
4.宇佐美登
(維新)
・地域の事は地域の事でやる仕組みが必要
・現在は、時間がかかっている
・知事に権限を与える。
・懐が寒いと心も寒くなる
→企業誘致、雇用
・世界一のエネルギー生産拠点とする
→子どもたちの未来にもなる
5.吉田泉
(民主)
・全部が全部遅くなってしまっわけではない
・ガレキの撤去、インフラの復旧(水道、小名浜港)は決して遅くはない
仮設も予定通り
・難しいのは住宅
→高台移転、土地の用地取得交渉
・福島再生復興基本法
・原発問題はどうしても時間がかかる
・いろいろな複雑な要素、賠償金-町外コミュニティー-区域再編
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[経済・金融政策・財政再建 (消費税を含む税制政策)]
1.吉田英策(共産)
・長期デフレ不況が深刻。内需が冷え込んでいる
・国民の所得を増やす 消費税はとんでもない
・非正規雇用が当たり前、派遣労働が当たり前で所得が低く抑えられているため物を買う力が殺がれている
・消費税なくても、無駄な大型公共事業や大企業の内部留保を切り崩せばよい
・中小企業の取り引き単価を上げ、無法なリストラをやめさせる
2.坂本剛二(自民)
・財政規律を守る事は国家的な急務だが、社会保障も充実させなければならない。
・今のままの消費税増税は反対
・恒久な消費財の政策を拡大し、内需拡大する
→技術に裏打ちされた製品は世界で絶対勝てる
・研究開発費に投入する財源を増やす
・これで財政再建ができ、消費税増税にも理解をいただける
3.宇佐美登(維新)
・1993年に初当選し携帯電話の自由化に取り組んだ
当時、十兆円市場と言われたが、現在では世界で百兆円市場となっている
・当時携帯電話はNTTがとっくに開発していたが、黒電話が売れなくなることを懸念した自民党が反対した
→規制緩和が必要
・技術を発信、世界の人々はやっぱり日本が来てくれてうれしい
・世界中の人たちがMadeInジャパンを広める、その中心がMadeInフクシマ
→それが、一番元気になる
4.吉田泉(民主)
・財務政務官時代、社会保障費1/2国庫負担に頭を悩ませた
→財源不足が露骨に出てきている
・三党合意法案が実現できなかったら(世界の)マーケットがどう思うか?
・(消費税が)マニフェストに書いていない!?
→ギリシャ危機が起こってしまった
5.吉野正芳(自民)
・国内金融資産1,400兆円で、国と地方の借金1,000兆円だが、放っておくと均衡が崩れる
・世界のマーケットに(日本が財政再建に取り組んでいる事を)発信するために三党合意は必要
→子どもたちに借金は残さない
・同時に、上げ潮路線
→規制緩和、民間の力、特区
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[原発のあり方を含むエネルギー政策]
1.坂本剛二(自民)
・福島県の原発は廃炉、そのほかの原発は卒原発
・技術開発で代替エネルギー
・太陽光(一日3時間)、風力で休むことなく発電する技術を開発
→雇用の拡大につながる
・一か月持つ蓄電池を早く作る
・必要な電力賄えるエネルギー源ができたら、卒原発
2.宇佐美登(維新)
・世界一エネルギータウンを目指す
→カナダトロント(焼却炉→発電、世界有数の技術)
・世界の最新技術を開発 また世界の技術を取り込み改良する。日本人は改良が得意
・18年前に全てのODAを太陽電池にするように提案した
・自分たちの電気は自分で使う
・特区は時間が懸る-地域の事は地域で決める事にした方が良い
3.吉田泉(民主)
・1000年に一度の大津波。脱原発依存、2030年代に原発ゼロ
・あまり急激な事はできない、経済雇用に配慮し実施する
・10基分は節電で賄い、残り太陽光と洋上風力発電を組み合わせる
・間もなく、広野沖で3基の実証実験。将来、新地からいわきに100基で原発1基分にしかならない
4.吉野正芳(自民)
・原発を推進してきた者として申し訳なく思う
・炭酸ガスを出さない技術として原発推進に賛成してきたが、保安院の経産省からの独立も訴えてきた
・核分裂は人類がコントロールできない。だから持つべきではない
・いわき沖、浮体式風力発電 直径200m
→五島列島視察、実験機は台風にもびくともしない
・勿来火力発電所の敷地内に実証炉があるIGCCを広め石炭を活用する
5.吉田英策(共産)
・原発事故は原子力の恐ろしさを示した。全ての原発を廃炉にする。
→核のゴミの処分方法が決まっていないという理由もある
・原発が無くでもやっていける。昨年夏、関電はそれを示した
・ただちに原発ゼロ
・5~10年は火力に頼らざるを得ない。二酸化炭素が出るが原発に比べたら危険は少ない
・再生可能エネルギーは雇用効果が高い
・大飯原発を再稼働させるような政治に終止符
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[年金・医療・介護などの社会保障制度と子育て・教育政策]
1.宇佐美登(維新)
・子育て世代が大変、学校が終わっても就職先がない
・根本は人口減少、少子化
・厚労省人口モデル(4人世帯)が間違っていた
・不妊治療(100万円)など保健の適用として、子供が負担なく産めるようにすべき
2.吉田泉(民主)
・公正でないところは正す
・終末医療の改善
・教育の最大の問題はいじめ
→原因は政治家(委員会のヤジ)、マスコミの個人攻撃
政治とは本来ケンカではない。国会がケンカの場。
3.吉野正芳(自民)
・老後の不安。年金・医療・介護。
・老後が安心だと思えば、若いうちに消費をする
・医療 キューバは医療費無料=国家が全部見る→若いうちに働く
・雇用形態 保険料を納める事ができない=財源基盤の弱体
・定額と定率を一緒にするのは難しいが、定率部分はすぐにでもできる
・教育 自分が子供の頃の教育に戻したい。悪い事をしたら隣のおじさんがこずかれた
→教育を学校だけに任せずに、地域で大人が子供を教育する
4.吉田英策(共産)
・必要な方が社会保障を受けられない
・国の予算が足りないと言い消費税増税したが、社会保障の後退が進んでいる
→消費税が社会保障の充実ではなかった
・応能負担が必要
・戦闘機を購入するなどとんでもない。無駄な支出を減らす
・いじめは競争教育にある。どのこどもにも目が届く仕組みが必要
・劣等感もいじめの原因(国際比較29.3%。イギリス3%)
5.坂本剛二(自民)
・自立する国家・地方。中福祉中負担、小さな国家
・年金医療 消費高齢化 グローバル経済
・給付を負担は10~15年で見直すべき
・終末医療の見直し
・介護費用も増加。国庫負担を変える必要がある
・教育の立て直しには人材が必要。そして食育教育。
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[外交・安全保障政策]
1.吉田泉(民主)
・尖閣問題 なぜ国有化したのか?
→きっかけは東京都が港を作ると言ったが、マイナスの方が大きい為、国が買って現状維持にしようとしたが理解が得られていない
・竹島 国際司法裁判所
・フィリピン、ベトナムなどと連携
・経済文化の交流を進める 最後の歯止めになる
・政治やマスコミが領土問題を煽らない
2.吉野正芳(自民)
・7、8年前、ビザ無し渡航で北方領土に行った。領土や生活の場が奪われるのは住民にとっては耐えがたい
・領土問題は国際ルールで判断すべき。(尖閣にも)領土問題はある
3.吉田英策(共産)
・竹島、尖閣も日本の領土
・武力(核)を背景にした外交ではなく理を尽くす対話が必要 歴代政権は外交努力を怠った
・安全保障 アメリカ依存改めるべき
→アメリカ依存でオスプレイ(阿武隈山系も低空飛行訓練のエリ)問題や米軍の犯罪などが起こる
米軍基地の撤去
・日米安保条約で米軍に日本が守られているというのは違う
4.坂本剛二(自民)
・尖閣と竹島問題は角を突き合わせているだけ。落とし所を見つけず、騒ぎ過ぎ
・アジアの安全はアメリカが守ってくれている
・日本はアジアに恵みを分け与え続けなければならない。経済が落ち目でそうできないから、それができていない
・友達の国を作る。例えば、まぐろ問題などで国際社会中で守ってくれる仲間
・日本が孤立するとロクなことはない
5.宇佐美登(維新)
・外交、右手で握手し、左手で殴るもの
・子どもたちが安心安全に暮らすために、しっかりとした外交が必要
・今までは政治家が動いてこなかった。国会議員が個人単位で外交をする、行動する国会議員が必要
・私はスーチーさんに初めて会った国会議員
・行動してゆく外交が平和な国家を作る
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Ⅱ○×アンケート
[憲法改正]
1.吉田泉(民主) ○
時代の変化に合わせて変えるべき。憲法改正要件を変える
2.吉野正芳(自民) ○
環境権、地方自治、今の日本に合わせた憲法
3.吉田英策(共産) ×
憲法改正と言えば9条なので、変える必要はない
4.坂本剛二(自民) ○
日本語としてわからない前文。分かりやすい言葉で内容で
5、宇佐美登(維新) ○
憲法改悪はNG、最高裁判例-司法の点で変えるべきところは変える
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[TPP交渉参加]
1.吉田泉(民主) ○
貿易の振興は全世界共通。日中韓FTA、インド。農業、所得補償活用できる
2.吉野正芳(自民) ×
強いものが勝ち残る者社会になってしまう。カトリーナハリケーンで車がない こんな社会になってしまう
3.吉田英策(共産) ×
例外なき関税撤廃、農業・漁業に壊滅的な 保健 医療 介護保険制度 地域産業
4.坂本剛二(自民) ○
ただし、例外なき関税撤廃には反対。守るべき産業。経済成長を促すためには必要。
5、宇佐美登(維新) ○
条件を付けて。例外は絶対ある。握手し仲間でいる中で 次の世代、世代交代できうる産業にしてゆくために必要
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[中間貯蔵施設を県内に設置するか否か]
1.吉田泉(民主) ○
線量の高い、事故の現場に近い所に持ってゆくしかない 線量が下がり研究施設が作れる
2.吉野正芳(自民) ○
除染をしなければ福島県は汚染されている状況は変わらない 1日でも早く
3.吉田英策(共産) どちらでもない
住民の合意を得る政府の努力がない為判断できない
4.坂本剛二(自民) ○
よそに持っていけない 減容化(コンクリBOX)すれば、あの面積は要らない
5、宇佐美登(維新) ×
県内で作るべきではない。最終処分場にならないとは限らない。減容化して無人島に
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以上
*参考 参加者配布資料
(観光情報)福島県のスキー場
土曜日(24日)の地元紙記事より。
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「スキー客回復へ全力 震災、原発事故から2度目のシーズン」(福島民報、2012年11月24日)
3月、全日本スノボ 風評払拭、観光振興に期待 南会津
県内トップを切って23日、猪苗代町の箕輪スキー場がオープンし、県内のスキー場は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から二度目の冬を迎えた。南会津のスキー場は来年3月に県内初の全日本スノーボード選手権大会を誘致し、風評被害の払拭を目指す。昨シーズン、大幅に落ち込んだ家族連れの利用を取り戻そうと、子ども向け設備を拡充させるスキー場も。各スキー場は「客足回復に向け、今シーズンが正念場」と誘客に全力を挙げている。...(以下、省略)
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福島県には数多くのスキー場がある。
会津地方は言うに及ばず、県北の二本松にも「あだたら高原スキー場」「塩沢スキー場」があり、また県南地方の天栄村には「グランディ羽鳥湖」がある。
この記事の通り「震災」と「原発事故の風評」から減少した利用客に歯止めをかけ呼び戻すために、各スキー場では様々な“取り組み”が行われている。
また、温泉施設が近くにあるスキー場も多くある。
是非、この冬、多くの方々に福島県のスキー場に来てもらいたい。
[福島県内 主なスキー場]
・二本松塩沢 (二本松市)
→レジーナの森
・尾瀬桧枝岐温泉
(桧枝岐村)
・会津高原たかつえ
(南会津町)
・会津高原だいくら
(南会津町)
・会津高原南郷
(南会津町)
・熱塩加納・三ノ倉
(喜多方市)
・猪苗代リゾート
(猪苗代町)
・ばんだい×2
(猪苗代町)
・リステル
(猪苗代町)
・猪苗代
(猪苗代町)
・箕輪
(猪苗代町)
→磐梯熱海温泉
・グランデコ
(北塩原村)
・裏磐梯
(北塩原村)
・アルツ磐梯
(磐梯町)
・裏磐梯猫魔
(北塩原村)
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.以上
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