熱闘! 政治家への道 ~元高校球児の夢~ -118ページ目

避難先で孤独死

緑の日。郡山市内は気持ちよく晴れた。


暦の上では休日だが、今日も作業が行われた。

青空の元、ひっそりとした住宅地で、私は線量計を持ち現場を駆け巡った。


福島民報では、また仮設住宅での孤独死を伝えていた。

*出処:福島民報 本日付け 紙面より


病死ではないかと伝えられてはいるが、原発事故による避難生活の影響は否定できないと私は思う。

避難先を転々とし、自宅に帰れる目途は立っていない。そして自分に非はない。他人と交わるのが不得手な人間が、この状況下で気持ちを奮い立たせ、生きる気力を持つには困難ではないだろうか。


見回り、声掛け、交流の場...避難先では様々な取り組みをされているという。


何が必要な事か、私はまだ答えがない。


原発事故を起こした責任を追及するのも大事だが、それで避難生活が終わり、避難されている方に生きる希望が生まれるとは思えない。


もっと必要な事があるのではないか。考えたい。


今は、無責任を承知で、亡くなられた方々の冥福を心から祈るだけだ。


安らかにおやすみください。


*参考 「孤独死」に関連する新聞記事

毎日新聞 2011年12月26日付け 紙面より

...双葉町から白河市の仮設住宅に避難していた男性。心臓発作で亡くなられたとみられている。昨年11月まで避難していた猪苗代町のホテルでは草刈りぼボランティアに積極的に関わっていたという。


福島民報 2012年5月4日付け 紙面より


福島民報 2012年8月23日付け 紙面より


毎日新聞 2013年2月17日付け 紙面より

...東京都江東区の避難先となっている高層マンションで今年1月5日に発覚した孤独死に関する記事。このマンションは国家公務員宿舎で都内でもっとも多い避難者が入居しているという(585世帯、1,619人 *2012年12月末日現在)。

区の社会福祉協議会が独居世帯を見回る様子を伝えている。入居者の年齢や電話番号などは個人情報して開示されず、避難者本人が了解したデータだけを頼りに安否確認しているという。『独居の約300世帯を2週間かけて一巡したが接触できたのは2割だけ』と厳しい状況だ。


鯉のぼり

実家に帰った。鯉のぼりを上げるためだ。


駅から歩いた。


途中、安達太良山が見下ろす田んぼには水が張られていた。


子ども頃、見飽きたと思った光景だが、久しぶりに見ると、懐かしいというか美しさを感じた。


実家に到着すると、梨の花が咲いていた。


我が家は"梨畑"と呼ばれていて、今でも“梨畑”といえば根本家と通じる場合がある。稲作農家の中、梨農家は珍しかったということか。


父が亡くなって、梨の出荷は止めてしまったということだが、37年を経た今もこうして花を咲かし、小さな実をつける。生命力を感じるとともに、梨などの果実が人のかける手間によって商品となる事を実感する。


家に入り、仏壇で線香をあげた後、母との会話もそこそこに、さっそく材料の調達のため母の車を借りて、ホームセンターに。


鯉のぼりをつなぐポールを埋める竪穴を掘るために幅が狭いスコップをと思ったが、アメリカンスコップがあったため購入。


すぐに実家にもどり、掘削を開始した。


以前に通販で購入しておいたドリルで小さく短い竪穴をあけ、アメリカンスコップで直径20cm程度を掘っていった。


アメリカンスコップの威力はすさまじく、1時間もせずに、1m20cmほどの竪穴を掘りきった。


この後、次兄が居れば鯉のぼりを立てるのだが、仕事で不在ということで、私の作業はここで終わった。



...原発事故以来、東京に住む甥っ子が帰省することはない。このゴールデンウィークも帰ってはこないだろう。

母は、孫が見る事はないであろう鯉のぼりを立てたいと願い、私はその願いをかなえるために今日の作業にやってきた。


遠く、阿武隈山系の向こうにある福島第一原子力発電所。遠すぎて、私達に送電という恩恵を与えない存在は、気にも留められることはなかった。

その原発が、孫に年に数回会えるという母の楽しみを奪った。


このような話は中通りばかりか会津にもあるという。


“人生のご褒美”を奪った原発事故。

過酷・甚大などの言葉を超える被害や困難が、大なり小なり県内各地で起こっている。


こんな事は他で起こってほしくない、ただそれを思うばかりだ。

565人

午前中、一時激しい雨が降ったが、そのあとは晴れ間も広がり、作業は進んだ。

間もなくゴールデンウィークを迎えるが、原発事故で制定された旧警戒区域のうち、居住制限区域と避難指示解除準備区域の特別宿泊の“事前届出”の人数が565人になることを、福島民報が伝えていた。


*出処:福島民報新聞 紙面より
熱闘! 政治家への道 ~元高校球児の夢~


自分の家に泊まる。当たり前の事が、政府に事前に届け出ないと泊まれないという事態。楢葉・富岡・大熊・浪江は『社会基盤の復旧遅れなどから町の判断で実施を見送った』という。双葉町は全域が帰宅困難地域のため、そもそもこの計画がない。


この不条理、住民の方々の苦悩を思いを565という数字から感じた。


私は、“家に帰る事を悩む”事をし続けている方々の存在に思いを寄せていたいと思う。