爪を伸ばしすぎてしまいました。


といっても、おそらくみなさんからしてみれば、「そんなに伸びてないじゃん」という長さでしょう。


伸びてる爪、好きじゃないんです。



小学校のときに「水野クン」という友達がいました。


彼は、ハーフ(今思えば)で、茶色い髪の毛をしていました。


きれいな顔立ちをしていて、頭もよく、スポーツも万能でした。


小学生ながら、同性のぼくからしても 「憧れ」 でした。


ある日、いつものように水野クンと遊んでいると、ふと、彼の手元が目に入りました。


水野クンの爪は長く、そして爪の中には真っ黒な泥がびっちり入り込んでいました。


それを見た瞬間、ぼくの 「憧れ」 は 「幻滅」 に変わりました。



初対面の名刺交換のとき、商談で資料の説明をするとき、一緒に食事に行ったとき。。。


仕事をしていると、指先を見たり、見られたりすることが多いのではないでしょうか。


ぼくは無意識のうちに、相手の指先を見てしまいます。


そんなとき、水野クンを思い出すんです。



今日、帰ったら爪を切ります。

今日は、夏に至る日。


夏至。


一年中で、一番 「昼」 が長くて、「夜」 が短い日。


一年中で、一番高くまで太陽が昇るから、一番影が短くなる日。



梅雨の只中にありながら、まさしく今日は「夏に至る」、そんな日。


今さっき、午前中の外回りから事務所に戻ってきました。


  -願い事をひとつだけ聞いてあげるよ


と言われたら、迷わずこう言うでしょう。。。



   生ビールが飲みたい!


あれこれとヤフーで検索をして、やっと見つけた。


「箸」専門店。


昨日、営業での外出のついでに立ち寄った。


平日の昼間ということもあって、店内に僕以外の客はいない。


一見強面の若いお兄さんが、思いのほか優しい声で話しかけてきた。


  - プレゼント用のお箸をおさがしですか?


最近は、自分では判断できない買い物の時には、素直にお店の人に託すことにしている。


「妻の誕生日プレゼントなんです」



食卓から、妻の箸が一本落ちた。


拾って、妻に渡すと、妻が箸を二本並べて言った。


「見てよこの箸。左右長さが違うんだよ」


確かに長さが違う。 しかも先端は塗装も剥げて、黒ずんでいる。


きっと料理中に、菜箸の代わりに自分の箸を使って先端を焦がしたりしたのだろう。


「新しい箸に変えたらいいじゃん」


「そんなお金、ありませーん」



妻の誕生日は、今日。


仕事で帰りが遅くなりがちな僕は、今朝、出がけに妻にプレゼントを渡した。


「ありがとう」


きれいな和紙の包みを開け、真新しい箸を手にとって、妻がうれしそうに言った。


そして、続けて、もう一言。


「昨日、新しい箸に変えちゃったのに?!」


・・・・じつに、妻らしい。