4月6日、島根県の丸山知事は、「東京オリンピックの聖火リレーを実施をしないという判断を見送る」と述べ、5月15日に津和野町をスタートして16日夜の松江城を終点とする聖火リレーの実施を表明しました。知事は、東京での記者会見で、「組織委員会に対してスポンサー企業による過剰な演出の自粛を要請した」とし、「島根県が政府に求めているコロナ禍で大きな影響を受けている業種の支援強化が今後の補正予算等に盛り込まれ、実施されることを期待する」と述べたと報道されています。質疑応答では、「島根県の決定が全国知事会や34道県の緊急要望、島根県選出国会議員の働きかけの阻害要因となっては、本末転倒」との見解を示したとされ、飲食店等への支援に聖火リレーの中止を結び付けたことについては「自らが疑問に思ったことは言っていかなければ、本意が聞き流されかねない」、聖火リレーのランナーなど関係者に対しては「ご心配おかけして申し訳なかった」と述べたとあります。第4波と目される変異ウイルス感染の本格化が懸念される中での聖火リレー実施には、もとより賛否がありますが、一まず胸をなで下ろされた関係者の方は多かろうと思います。

 

 2年前に白血病と診断され、厳しい闘病生活を経て病気を克服し、競技に復帰後の4月4日、日本選手権女子100mバタフライで優勝し、東京五輪の代表の座をつかみ取った水泳の池江璃花選手の「ここに居るられることに幸せを感じようと思ってやってきた。自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていたけれど、勝つための練習もしっかりやってきたし、努力は必ず報われるんだなと思った」というコメントに涙しました。私たちは、努力しても必ず結果に結びつくとは限りませんが、結果を出す人は必ず努力をしていると言うのは真理で、「目標をしっかり持って努力すれば、きっと報われる」という言葉は、スポーツのみならず学校や職場、闘病など、分野を問わず、頑張っている多くの人たちの胸に響いたと思います。血液内科で白血病の治療にあたる医師によると「治療をしながら、競技に復帰するだけの筋肉を戻すことは至難で、まさに驚異的」と述べており、トップアスリートが競う最高の場所で結果を出した池江選手の「努力」は、想像を絶する「凄まじい努力」なのでしょうが、それ故に、スポーツが私たちに大きな感動を与えるのだと思います。事実、新型コロナ感染症の流行で東京オリンピック・パラリンピックの開催に否定的だった世論は池江選手の内定を潮目に大きく変わった観があります。

 長岡秀人さんが出雲市長選挙に立候補したのは2009年の4月5日です。2市4町の合併で市域が大きくなり、合併に伴う条件整備などで緩んだ財布のひも(財政規律)を締め直し、高速道や空港、港湾、鉄道などの交通インフラを生かして出雲市を成長軌道に乗せるとする「5つ星の出雲市」を掲げた長岡さんは、現職と新人候補を大差で下して以降、3期12年の市政運営で、出雲大社の大遷宮を契機に徹底した「出雲ブランド」の発信を図り、山陰の12市で唯一、人口増を果たすとともに危機的な財政を次代に必要な投資が可能となる水準にまで回復させました。昨年12月の議会での引退表明により、市政のバトンは4月4日に告示された市長選に立候補した川光秀昭、小豆澤貴洋、飯塚俊之の3氏のいずれかに託されることとなります。川光さんは市立体育館の建設凍結を、小豆澤さんは行政サービスの向上、飯塚さんはSDGsの推進を掲げての選挙戦ですが、トップリーダーに求められるのは「権力の行使者として相応しい準備ができているかどうか」であり、3人のなかで飯塚さんが多くの政党や団体の支持を得て、選挙戦初日、雨中の朝、夕の街頭に1,000人を超す聴衆を集めたのは、彼が歩んできた道程が周囲の人たちに理解・評価されている証左と見ました。