公開を4ヶ月延期の『ザ・マーベルズ』初ポスター! 今後のMCUは製作本数をセーブへ | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

公開を4ヶ月延期の『ザ・マーベルズ』初ポスター! 今後のMCUは製作本数をセーブへ

 


『キャプテン・マーベル』の続編『The Marvels』(ザ・マーベルズ)のティーザーポスターが公開。米国公開日が当初のスケジュールの7月28日から11月10日に延期されていることも判明した。公開日変更は2度目。

MCUヒーローでは最強かもしれないタフなスーパーヒーローで、『アベンジャーズ/エンドゲーム』では強敵サノスですら手を焼いたキャプテン・マーベル。4年ぶりとなる続編では、ディズニープラス配信ドラマシリーズ『ミズ・マーベル』で見参したキャプテン・マーベルに憧れる少女ミズ・マーベル/カマラ・カーンと、前作のマリア・ランボーの娘でドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』で超人化したモニカ・ランボーも参戦。詳細なストーリーはいまだ分からずだが、この3人が手を組んでさらなる脅威に立ち向かう。サミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーも引き続き登場。監督はリブート版『キャンディマン』のニア・ダコスタ。



「マーベル・シネマティック・ユニバース」フェーズ5以降の戦略見直しか?
今作の延期により、MCUフェーズ5の製作スケジュールとラインナップが変わる可能性が出てきた。リブート版『ブレイド』の米国公開日も2023年11月から2024年9月に延期が決まっており、またフェーズ6のトリを飾る『アベンジャーズ』シリーズ第6弾『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ』も2025年11月7日から2026年5月1日に延期されている。第5弾『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ』の米国公開日は2025年5月2日のまま変わっていない。他にもライアン・レイノルズ&ヒュー・ジャックマン共演の『デッドプール3』が2024年9月6日から11月8日に、MCU新生『ファンタスティック・フォー』が2024年11月8日から2025年2月14日に変更。そしてどのフェーズに入るかは不明だが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に続くシリーズ第4弾も動き出しているという情報が。

 

 

ディズニープラスのドラマシリーズは、年内配信は今のところ『ロキ』シーズン2と『シークレット・インベージョン』だけになるとのこと。『アイアンハート』『エコー』など当初年内配信予定だったタイトルはラインナップから消えているようだ。昨年の米コミコンで発表されたラインナップではフェーズ5は12タイトルあったが、そのうちの何本かはフェーズ6に組み込まれる可能性があるという。



フェーズ4から6までは「マルチバース・サーガ」という新たな展開に入しているMCU。フェーズ4は2021年1月のドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』から始まり、2022年11月の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』まで映画7作品、ドラマ11作品と2年間で計18タイトルを公開・配信してきた。MCUの濫作問題は以前この記事でも取り上げたことがあるが、一部のファンからは「さすがに多すぎる」「追い続けるのに疲れた」「ちょっと飽きてきた」という声も挙がっており、多作ゆえに作品クオリティのバラつきが出はじめ、評価差がこれまでのフェーズに比べて顕著になってきている(特に視覚効果のクオリティの低さを指摘する声が多い)。さらに映画とドラマシリーズが密接にリンクして展開することが多くなり、「MCU映画は全部観ているがドラマまで追いかけていない人」には敷居が高くなってきている問題も。



フェーズ4に入ってから“さまざまな問題点”が浮き彫りになってきたMCU。フェーズ5の戦略とラインナップ見直しを進めているのが、ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOに2年で復帰したボブ・アイガーだ。前任CEOのボブ・チャペックはコロナ禍で劇場公開が困難になった2年間、配信事業に注力しディズニープラスの会員数を堅調に伸ばしていったが、それでもストリーミング部門では15億ドル近くの損失を計上しており、株価が13%も下落。事実上の更迭となった。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、20世紀フォックスを買収し、ディズニープラスを立ち上げ、今のディズニーを築き上げたアイガーの復帰は当然なのかもしれない。『スター・ウォーズ』シリーズを作りすぎて“スター・ウォーズ疲れ”によるファン離れを起こしたのもアイガーだが、その戦略ミスを認めて『スター・ウォーズ』映画の製作を一旦ストップしたのも彼の判断によるもの。今度は“MCU疲れ”によるファン離れを起こさせないために製作ペースと戦略を全面的に見直すという。マーベルスタジオ社長のケヴィン・ファイギも「年間本数を見直し、1作1作の間隔を空けていく」方向で調整しているという。