妹を、星良を信じている。信じているはずだ。
ならば彼女が連れてくる者が悪い人の訳がない。ないはずだ。あってはならない。
私は「良い兄」であろうと、自分を取り繕おうとしているだけなのだろうか。
喜ぶべきだ。
淋しいと思うべきだ。
それは己の感情ではなく、世間一般ではそのように聞くから、そう思わなければならない。それが兄として、家族として当然の感情だ。
それが正しい、と。
だが、それは。
(違う)
それは私の感情ではない。
否。私の感情ではある。あるが、一部でしかない。
他人の目を気にした感情だ。
他人がそう思うから自分もそう思うという、まやかしだ。
世間という、他人の目を気にしている。
私自身の気持ちや妹の将来などというものは置き去りになってしまっている。
外から見た自分だけを気にしているに過ぎない。
(違う)
そんなことはないと、否定してみたところで。
考えてしまっている、その事自体が証明しているではないか。
そう思えてしまう。