2月22日(火)多様体/根菜黒酢 | 塾長雑記帳

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盛岡市高松にある個人塾「石原学舎」塾長のブログです.
石原学舎の生徒さんの様子,チェロ,読書などの話題がメインです.

授業後に生徒さんと雑談してて、その生徒さんが「多様体の勉強をしようと思うんだが、松島「多様体」が簡単だとネットに書いてあった。本当のところどうなんだろう」みたいな相談をされた。

ネット情報がクソであることの証明のような話である。松島「多様体」は、確かに定番の教科書の一つだと思うが、あれを簡単だと言えるのはちゃんと勉強した数学科の学生や大学院生であり、物理学科の学生でそう言えるのはおそらく10%もいない。つまり、ものすごくレアな生き物しかそのような発言はできないわけで、世の中の大多数の人にとってはなんの参考にもならない意見なのだ。

 

Amazonのレビューだと、高校学参なんかは内容がわかっていない中高生が噴飯物の感想文を書いているし、専門書なんかは偉そうなレビューや意味不明な自分語りが跋扈しているし、カオスとしか言いようがない。アホは発言禁止とかできないし、盲が盲を導くというのはまさにこのことを言うのであるな。

 

で、真面目な話をすると、一般相対論に必要な多様体の知識は(学部レベルなら)多様体を真面目にやらなくても(そりゃ余裕があればちゃんとやったほうがいいに決まってる)ある程度なんとかなったりする。数学が気になったら、その時にもっとちゃんとした本を読めばいいんじゃねえか、と思うのだ。

ちなみに多様体の本なら、松島「多様体」より、Tu"Introduction to Manifold"とか「多様体の基礎」(東大出版会)とかの方が丁寧だし読みやすいと思うで。

 

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おやつ用に、大根とにんじんを細かく切って、黒酢大匙5杯、食塩小さじ1/2を混ぜてぐちゃぐちゃにしてみた。見かけは邪悪だけど、これがなかなかうまいのだ。思いつきでテキトーに作るおやつはほぼ全部ひどい味なのであるが、これは当たりだった。根菜万歳だ。