以前の記事の続きです。
こちらも日常的なものを使って場合の数を考えさせるという問題です。
下の【図1】のように、4つ穴があるボタンに糸を通して留めることを考えます。ボタンは回さずこの向きで使い、糸の見え方が異なる場合は違う留め方と数えることとします。例えば、1本だけ糸が見えている留め方は【図2】のように6通りあります。このとき、次の各問いに答えなさい。(東京女学館2024第2回)![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240624/05/jukensansuwa/85/b3/j/o1415068215455246066.jpg?caw=800)
⑴ 2本だけ糸が見えている留め方は何通りあるか求めなさい。
図2にある糸を留めることができる場所に次のように❶~❻の番号をつける。
この❶~❻のうち別の2か所を留めると「2本だけ糸が見えている留め方」になるから6つから2つを選ぶ選び方で
6×5÷2=15通り
⑵ 3本だけ糸が見えている留め方は何通りあるか求めなさい。
❶~❻のうち別の3か所を留めると「3本だけ糸が見えている留め方」になるから6つから3つを選ぶ選び方で
6×5×4÷(3×2×1)=20通り
⑶ 糸の留め方は全部で何通りあるか求めなさい。
ここまでにわかったのは
- 1本見える留め方は6通り(例題)
- 2本見える留め方は15通り(小問⑴)
- 3本見える留め方は20通り(小問⑵)
だからあとは4本、5本、6本見える留め方をしらべればよい。
多い方からしらべていくと
- 6本見える留め方…❶~❻の6か所ぜんぶ留める留め方だから次の1通り
- 5本見える留め方…上の図からどれか1本を取りのぞけばよい。どの1本を取りのぞくかで6通り
- 4本見える留め方…上の図からどれか2本を取りのぞけばよい。どの2本を取りのぞくかで6×5÷2=15通り
よって全部の糸の留め方は6+15+20+15+6+1=63通り
別解
- ❶の糸は通すか通さないかの2通り、❷の糸も通すか通さないかの2通り、…、❻の糸も通すか通さないかの2通りあるからぜんぶの場合の数は2×2×2×2×2×2=64通り
- ここには糸を1本も通さない1通りが入っているからこれを引いて64-1=63通り
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