商とあまり③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年出された商とあまりの問題です。

 

  その1(国府台女子2024第2回)

 

7を加えると13でわり切れ、13を加えると7でわり切れる整数があります。このような整数のうち、300にもっとも近い整数は▢です。

 

右矢印右矢印右矢印 

  1. 7を加えると13でわり切れ」るから7+13を加えても13でわり切れる
  2. 13を加えると7でわり切れる」から13+7を加えても7でわり切れる
  3. つまり20を加えると91(13と7の最小公倍数)でわり切れるということ。そこで300に近い91の倍数をさがすと91×3=273が見つかるので273-20=253がまず候補となる。またこれに91を足した344も候補となる。(この2つ以外は明らかに300から遠ざかるから)この2つをくらべると344の方が300により近い
よって▢=344

 

 

  その2(江戸川女子2024)

 

3で割ると1余り、5で割ると3余り、7で割ると2余る数のうち、一番小さい数は▢です。

 

右矢印3で割ると1余り、5で割ると3余」るという部分に注目する

  1. この部分は言いかえると3で割ると2足りず、5で割っても2足りない(「不足共通」などと言われるパターン)。つまりこの数は(3と5の最小公倍数である)15で割ると2足りない数だということ
  2. これを小さい方から書き出すと13、28、43、58、…となる。するとこれらを7で割った余りはそれぞれ6、0、1、2、…となり「7で割ると2余る数58が見つかる
よって▢=58

 

 

  その3(世田谷学園2024)

 

ある整数は、700を割ると7余り、3300を割ると66余ります。このような整数をすべて足すと▢です。

 

右矢印右矢印右矢印

 

❶「700を割ると7余り、3300を割ると66余」るから(700-7=693、3300-66=3234より)ある整数は693でも3234でもちょうど割り切れる

 

❷そこですだれ算でこれらの最小公倍数を求めると(3×7×11=)231

つまりある整数は231の約数ということ

 

❸そして231の約数をしらべると(231=3×7×11より次の表を書いて)1,3,7,11,21,33,77,231の8個

さらに「66余り」が起きているから66より大きい数なので条件に合うのは77と231

 

よってある整数の和は 77+231=308 完了