以前の記事の続きです。
今年の入試問題より推理算の第2回です。
数的推理(豊島岡2024)
下の図の〇の中に1から10までの異なる整数を書き入れ、(あ)から(け)までの9つの三角形の頂点の3つの数を足します。このようにしてできた9つの数の和が最も小さくなるように数を書き入れるとき、その和を答えなさい。
その〇が何回くり返して足されるかに注目する。足される回数を書いていくと次のとおり。
このとき「9つの数の和が最も小さくなるように」するには
- 6のある真ん中の〇(6回足す)には1を
- 3のある6つの〇(3回足す)には2~7を
- 1のある3つの〇(1回だけ足す)には8、9、10を
それぞれ入れることとなる。
よってその和は 1×6+(2+3+4+5+6+7)×3+(8+9+10)×1=6+81+27=114
判断推理(東洋英和2024)
A、B、C、D、E、Fの6人が円形のテーブルを囲んで座(すわ)りました。席は等間隔(かく)で並んでいて、1〜6の番号が書かれています。6人は次のように言っています。
A「Eさんの席の番号は、私の番号の約数です。」
B「私の正面にEさんが座っています。」
C「私とFさんは自分の好きな番号の席に座りました。」
D「私の席の番号は、CさんとEさんの番号の和よりも大きいです。」 E「Bさんの席の番号はAさんの番号の2倍です。」
F「CさんとDさんの間に座っている人は1人です。」
CさんとFさんの好きな番号は、それぞれ何番ですか。
A~Fの発言を見ていくと
- E発言(BはAの2倍)よりA、Bの番号の組合せは (A,B)=(1,2) (2,4) (3,6)のどれか
- これをB発言(Bの正面はE)と合わせるとA,B,Eの組合せは (A,B,E)=(1,2,5) (2,4,1)
(3,6,3)のどちらかにしぼられる - そしてA発言(EはAの約数)よりEは5ではないから (A,B,E)=(2,4,1) に決まる。ここまでを図にすると次のとおり。
- そしてF発言(CとDの間は1人)より (C,D)=(3,5) (5,3) のどちらか
- さらにD発言(DはC+Eより大)よりCは5でないから (C,D)=(3,5) に決まる。こうしてF=6も決まる。
よってCさんとFさんの好きな番号はそれぞれ3と6