食塩水2024⑦ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年出された食塩水の問題の第7回です。

長めの問題文にある情報をいかにきちんと読み解いて、図を書いて整理できるかが勝負の問題です。

 

容器Aには濃(こ)さが10%の食塩水が入っており、容器Bには食塩水が200g、容器Cには濃さが15%の食塩水180gが入っています。まず、容器Aに入っている食塩水の⅔を容器Bに移した後、はじめに容器Aに入っていた食塩水の重さより10g重い量の水を容器Bに加えて混ぜると、濃さが5%の食塩水ができました。続けて、容器Aに残っている食塩水を容器Cに移した後、容器Aから移した食塩水の重さのちょうど⅕の重さの食塩を容器Cに加えて混ぜると、濃さが20%の食塩水ができました。次の問いに答えなさい。(函館ラ・サール2024)
① はじめに容器Aに入っていた食塩水の重さは何gですか。

 

右矢印容器Aには濃さが10%の食塩水が入って」いるからAに入っている食塩水を重さ㉚gとすると食塩は重さ③g

これをもとにビーカー図で全体像を書くと次のとおり。

ここで使う分子は食塩の重さ(g)、分母は食塩水の重さ(g)をあらわすこととすると

  1. 容器Bには食塩水が200g」が入っているから分母は200分子はひとまず▢としておく
  2. 容器Cには濃さが15%の食塩水180g」が入っているから分母は180、分子は27(=180×0.15)となる
  3. 容器Aに入っている食塩水の⅔を容器Bに移した後、はじめに容器Aに入っていた食塩水の重さより10g重い量の水を容器Bに加えて混ぜる」と、できあがった容器Bの中身は、200+㉚×⅔+㉚+10=㊿+210が分母分子が▢+②となる(食塩水アとする。小問②で使う)
  4. 容器Aに残っている食塩水を容器Cに移した後、容器Aから移した食塩水の重さのちょうど⅕の重さの食塩を容器Cに加えて混ぜる」と、できあがった容器Cの中身は、180+⑩+⑩×⅕=⑫+180が分母、分子が27+①+②=③+27となる(食塩水イとする)
  5. 食塩水イは「濃さが20%の食塩水」だから (⑫+180):(③+27)=100:20(=5:1)より ⑮+135=⑫+180 だから ①=15
よってはじめに容器Aに入っていた食塩水の重さ㉚は 15×30=450g
 

② はじめに容器Bに入っていた食塩水の濃さは何%ですか。

 

右矢印 食塩水アは「濃さが5%の食塩水」だから (㊿+210):(②+▢)=100:5(=20:1)より(①=15とわかったので)960:(30+▢)=20:1 だから 600+▢×20=960 より ▢=18

よって18÷200=0.09よりはじめに容器Bに入っていた食塩水の濃さは9% 完了