図形の一行問題2024③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年の入試問題より図形の一行問題の第3弾です。

 

  その1(須磨学園2024)

 

右の図は、正方形30個、正六角形20個、正十角形12個からできている「斜方切頂二十・十二面体」と呼ばれる立体です。

この立体の辺の本数は▢本です。

 

右矢印 前回の32面体(「二十・十二面体」)よりさらに球に近づいた立体。「正方形30個、正六角形20個、正十角形12個からできている」から辺の数をバラバラに数えると

  • 正方形の辺は 4×30=120本
  • 正六角形の辺は 6×20=120本
  • 正十角形の辺は 10×12=120本

そして図をみるともとの図形の辺が2つずつが集まって1つの辺になっているのがわかるから

 (120×3)÷2=180

よって立体の辺の数は180本

 

 

  その2(浦和明の星2024)

 

図のように、点Oを中心とした半円と直線を組み合わせた図形があります。ア、イの角度をそれぞれ求めなさい。

 

右矢印 次のようにA、B、C、Dの記号をつける。補助線OBを引いてできる△OAB(青)は正三角形(OA=OBの二等辺三角形の底角の1つが60°なのでもう一つの底角も60°、頂角も60°)だから角BOC=68°(=128-60)

よって角アは (180-68)÷2=56° 

 

また△OBC、△OBDとも二等辺三角形だから

角OBC=角ア=56°

角OBD=角AOB÷2=30°

だから角CBD=56-30=26°

 

よって角イ=角ア+角CBDより

 角イ=56+26=82° 

 

 

  その3(昭和学院秀英2024)

 

下の図のような2辺BCとCDの長さが等しい四角形ABCDがあります。辺ADに対して頂点Dの方を延ばした線と辺BCに対して頂点Cの方を延ばした線の交わる点をEとします。このとき、ABとDEの長さが等しくなりました。角𝓧の大きさは[ア]度です。

 

右矢印 問題文にあるような点Eをとってできた△EDCと△ABCに注目する。

 

すると

  • 角EDCは80°(=34°+46°)で角ABCの大きさと等しい
  • BCとCDの長さが等しい
  • ABとDEの長さが等しく」なった
ことから2つの三角形は合同。
とすると角Eの大きさも𝓧とわかる。
 
よって△ABEの内角の和180°より
 𝓧+34+80+𝓧=180 だから
 𝓧=(180-114)÷2=33°