以前の記事の続きです。
今年出された数の操作の問題です。
次の図において、以下の操作を考えます。
操作:〇の中に書き入れた整数を3で割ったとき
•余りが0であれば右に1つ進み、進んだ先の〇に商を書き入れる。
•余りが1であれば右ななめ上に1つ進み、進んだ先の〇に商を書き入れる。
•余りが2であれば上に1つ進み、進んだ先の〇に商を書き入れる。
最初、Aに整数を書き入れて操作を繰り返し、D、E、F、G、Hのいずれかに整数を書き入れると終了します。例えば、Aに15を書き入れたとき、15は3で割ると余りが0なのでBに進み、Bに商の5を書き入れます。次に、5は3で割ると余りが2なのでFに進み、Fに商の1を書き入れて終了します。このとき、次の問いに答えなさい。(市川中2024)
⑴ Aに111を書き入れたとき、最後にD、E、F、G、Hのどこの場所にどんな整数が書き入れられて終了するか答えなさい。
「Aに111を書き入れたとき」の様子は下図のようになるから
Gに12 が書き入れられて終了する
⑵ Aに書き入れたとき、最後にDに進んで終了する整数は、1から2024までに何個あるか求めなさい。
「最後にDに進んで終了する」進み方はA→B→C→Dだけ。このとき A÷3=B、B÷3=C、C÷3=D という関係にあるから、Dから逆に考えると D×3=C、C×3=B、B×3=A となっている。
整理するとD×3×3×3=D×27=Aという関係でありAは27の倍数だとわかる。
よって 2024÷27=74.9… よりDは74以下の整数だからAは27×1(=27)から27×74(=1998)までの 74個
⑶ Aに書き入れたとき、最後にGに進んで終了する整数は、1から2024までに何個あるか求めなさい。
「最後にGに進んで終了する」進み方は❶A→B→Gか❷A→B→C→Gのどちらか(Gより先にEやFに進むとそこで終わってしまう)
場合分けをしてしらべると
❶A→B→Gと進むとき
Gの一つ前のBに注目すると(1、4、7…という)3で割ると1余る数だからB=③+1(③は3の倍数。0をふくむ)とあらわせる。
このとき
- AはBのちょうど3倍なので A=3×(③+1)=⑨+3
- 仮にA=2024とすると ⑨+3=2024 より①=224.5…。したがって①は224以下の整数(0をふくむ)とわかる
したがって条件に合うAは3(=9×0+3)から2019(=9×224+3)までの225個
❷A→B→C→Gと進むとき
Gの一つ前のCに注目すると(2、5、8…という)3で割ると2余る数だからC=③+2(③は3の倍数。0をふくむ)とあらわせる。
このとき
- BはCのちょうど3倍なので B=3×(③+2)=⑨+6。そしてAはBのちょうど3倍なので A=3×(⑨+6)=㉗+18
- 仮にA=2024とすると ㉗+18=2024 より①=74.2…。したがって①は74以下の整数(0をふくむ)とわかる
したがって条件に合うAは18(=27×0+18)から2016(=27×74+18)までの75個
よって❶+❷より 225+75=300個