数当て問題⑤ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

図1のA、B、C、Dに0でない整数を入れて、〇に入った数を2つずつ左から右へたし合わせていくことを続けます。例えば、A=3、B=4、C=4、D=1とすると、図2のようになります。

次の各問いに答えなさい。(高輪中2014C)
⑴ A=1200、D=100、F=238のとき、Jはいくつですか。


右矢印 BとCの情報がないが「F=238」とF=B+Cより、BとCの和は238とわかる。

そこでB+C=238となるようなBとCを適当に入れてためしてみる。たとえばB=1、C=237として考えてみるとJ=2014となる

念のため、B=2、C=236でもためしてみてもやはりJ=2014となる。

よってJ=2014

 

⑵ ⑴のとき、A~Jに入る整数をすべてたすといくつになりますか。

 

右矢印 もちろんそのまま10コをたし算して答えを出すのでもいいが、少しでもラクに計算するにはたとえば次のように3つずつの3組(とあまり1つ)に分けてみる。

するとそれぞれの組の和はいちばん右にある数の2倍だから途中の計算は分配法則を使って

1201×2+337×2+2014×2+238=(1201+337+2014)×2+238=3552×2+238=7342

 

⑶ J=14になるように、A、B、C、Dに整数を入れます。整数の入れ方は全部で何通りですか。

 

右矢印 最初の数A、B、C、Dと最後の数Jとの関係を文字で考えると次のようになっており

整理すると J=A+D+(B+C)×3 とあらわせる。これが14だからこれをみたす「A+D」と「B+C」の組を考えると(A,B,C,Dは「0でない整数」だから)

 (A+D, B+C)=①(8,2)、②(5,3)、③(2,4)

の3組のどれか。それぞれ何通りあるかしらべていくと

  • ①のとき…A+D=8となるのは(A,D)=(1,7)(2,6)…(7,1) の7通り、B+C=2となるのは(B,C)=(1,1)の1通りだから 7×1=7通り
  • ②のとき…A+D=5となるのは(A,D)=(1,4)(2,3)(3,2)(4,1) の4通り、B+C=3となるのは(B,C)=(1,2)(2,1)の2通りだから 4×2=8通り
  • ③のとき…A+D=2となるのは(A,D)=(1,1) の1通り、B+C=4となるのは(B,C)=(1,3)(2,2)(3,1)の3通りだから 1×3=3通り

よって 7+8+3=18通り 完了