以前の記事の続きです。
色のぬり分け問題の第8弾です。
その1(大妻2023第2回)
図の3つの部分をすべて異なる色を使ってぬり分けます。赤、黄、青、緑、黒の5色があるとき、色のぬり方は何通りですか。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231206/03/jukensansuwa/16/bc/j/o0845054515373453117.jpg?caw=800)
次のように番号をつけると
色はぜんぶで5色あり「3つの部分をすべて使って異なる色を使って」ぬり分けるという条件なので、1の色の選び方が5通り、2の色の選び方が残りの4通り、3の色の選び方が残りの3通りだから
5×4×3=60通り
その2(カリタス2023第2回)
下の地図の7つの区を塗り分けます。となり合う区には同じ色を塗らないことにすると、少なくとも▢色あれば塗り分けることができます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231205/17/jukensansuwa/99/c1/j/o1191074115373273421.jpg?caw=800)
たとえば次のような塗り方でア、イ、ウの3色あれば塗り分けることができる。
よって少なくとも 3色
その3(共立女子第二2023第1回午後)
赤、青、黄の3色すべてを使って、となり合う部分が同じ色にならないように下図をぬり分けます。ぬり方は全部で何通りありますか。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231205/18/jukensansuwa/e5/6c/j/o1188071115373300851.jpg?caw=800)
4か所を3色でぬるので同じ色をどこか2か所で使うことになる。「となり合う部分が同じ色にならない」のが条件だから①アとウを同じ色にするか、②イとエを同じ色にするかのどちらか。
- アとウを同じ色にするとき、ぬり方は「アとウ」、イ、エの3か所に3色をぬるぬり方だから 3×2×1=6通り
- イとエを同じ色にするとき、ぬり方はア、「イとエ」、ウの3か所に3色をぬるぬり方だから 3×2×1=6通り
よって 6+6=12通り
その4(淑徳中2023)
下の図のように、オーストラリアの6つの州に1〜6の番号をふりました。この6つの州を{赤・オレンジ・黄・緑・青・むらさき}の6つの色でぬり分けます。となり合う州には同じ色を使わないとき、色のぬり方は何通りありますか。
ただし、同じ色を何度使ってもよいものとします。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231205/21/jukensansuwa/34/e4/p/o1137095415373363542.png?caw=800)
上の3問の考え方をぜんぶ使うことになりますが、とにかくぬる場所の決め方と色の選び方を分けて考えることがポイントになります。
「同じ色を何度使ってもよい」ということだが、たとえば1、2、3の州の配置をみると「となり合う州には同じ色を使わない」条件により2色では足りず少なくとも3色が必要。
そこで❶6色ぜんぶ使う場合、❷5色を使う場合、❸4色を使う場合、❹3色を使う場合に分けて調べると
❶6色ぜんぶ使う場合…720通り
1の色の選び方が6通り、2の色の選び方が5通り、…と考えていくと
6×5×4×3×2×1=720通り
❷5色を使う場合…4320通り
まずぬる場所の決め方を考えると、6か所を5色でぬるので同じ色をどこか2か所で使うことになる。
- 同じ色でぬれるのは「となり合う州」でない2つの州だからその決め方が「1と4」「1と5」「1と6」「2と5」「2と6」「4と6」の6通り
- たとえば「1と4」が同じ色のとき、その「1と4」の色の選び方が5通り、2の色の選び方が残りの4通り、…となるから 5×4×3×2×1=120通り。同じ色のペアを「1と5」「1と6」…「4と6」に変えたときもそれぞれ120通りずつあるからぜんぶで120×6=720通り
そしてぬる色の選び方を考えると6色のうちどの5色を使うかで6通りある。
こうして場所の決め方で720通り、色の選び方で6通りあるから
720×6=4320通り
❸4色を使う場合…2520通り
まずぬる場所の決め方を考えると、6か所を4色でぬるので同じ色をどこか2か所または3か所で使うことでぜんぶで4つの組に分けることになる。その4つの組の分け方は次の7通り。
- 「1と4」、「2と5」、3、6
- 「1と4」、「2と6」、3、5
- 「1と5」、「2と6」、3、4
- 「1と5」、「4と6」、2、3
- 「1と6」、「2と5」、3、4
- 「2と5」、「4と6」、1、3
- 「1と4と6」、2、3、5
ここに4色をぬるからぜんぶで 4×3×2×1×7=168通り
そして色の選び方(6色のうちどの4色を使うか)で6×5÷2=15通り
したがって 168×15=2520通り
❹3色を使う場合…120通り
まずぬる場所の決め方を考えると、6か所を3色でぬるので同じ色をどこか2か所または3か所で使うことでぜんぶで3つの組に分けることになる。
その3つの組の分け方は次の1通りだけ
- 「1と4と6」、「2と5」、3
ここに3色をぬるから 3×2×1×1=6通り
そして色の選び方(6色のうちどの3色を使うか)で 6×5×4÷(3×2×1)=20通り
したがって 6×20=120通り
よって❶❷❸❹を合計して 720+4320+2520+120=7680通り