点の移動⑤ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

こちらも点の移動の今年の出題例になります。

 

図のような1辺60mの正方形ABCDの道があります。この道を動く3つの点X、点Y、点Zがあり、それぞれの動き方については、【表】のように設定しました。点と点が接触すると、どちらの点も速さを変えずに進んでいた向きと逆向きに進みます。ただし、接触とは、点と点が正面から出会う場合と速い点が遅い点に追いつく場合の両方のこととします。
3つの点X、点Y、点Zを8時ちょうどに同時に動かし始めたとき、次の問に答えなさい。(法政二中2023)

 

⑴ 点Xと点Zが初めて接触するのは何時何分ですか。

 

右矢印 点Xと点Zを「8時ちょうどに同時に動かし始めた」から、

  1. 1辺60mの正方形ABCD」なのでDを出たX(分速3m)がCに着くのが60÷3=20分後。ここで4分停止するからXがCを出るのが24分後
  2. この24分間でZ(分速1m)はBから24m進んでいるからこのときのXZ間(どちらもBC上にある)の距離は60-24=36m
  3. この距離をXとZが出会うのに 36÷(3+1)=9分 かかる

よって点Xと点Zが初めて接触するのは8時33分

 

⑵ 点Yと点Zが初めて接触するのは何時何分何秒ですか。

 

右矢印 同じく「8時ちょうどに同時に動かし始めた点Yと点Zの動きを調べることになるが、

点と点が接触すると、どちらの点も速さを変えずに進んでいた向きと逆向きに」進むから点Xの動きも重要になる。

 

そこでX、Y、Zがどこにあるかを主な時間ごとに調べてみると

  • 20分後…Ⓧ:C到着(ここで4分停止)
  • 24分後…Ⓧ:C出発、Ⓨ:Dの48m左、Ⓩ:Bの24m右
  • 30分後…Ⓧ:Cの18m左、Ⓨ:A(ここで2分停止)、Ⓩ:Bの30m右
  • 33分後…Ⓧ:Zとぶつかる(ここで右に方向を変えるのでこのあと関係なくなる)、Ⓨ:Aの2m下、Ⓩ:Bの33m右(ここで左に方向を変える)
  • 46分後…Ⓨ:Aの28m下、Ⓩ:Cの40m左
  • 62分後…Ⓨ:B到着(ここで2分停止)、Ⓩ:Cの56m左
  • 64分後…Ⓨ:B出発、Ⓩ:Cの58m右

 

このように64分後にYとZは距離2mのところにあるから、この距離の点Y(分速2m)と点Z(分速1m)の出会い算を考えるとあと

 2÷(2+1)=⅔分=40秒

で出会う。

 

よって「8時ちょうどに同時に動かし始めた」点Yと点Zが初めて接触するのは8時から64分40秒がたったときで 9時4分40秒 完了