以前の記事の続きです。
一般的な図形問題にも応用できそうな正方形の面積をテーマにした問題です。
算数の時間に、先生から次の問題が出されました。(日出学園2023)
たてと横に1cmずつ等かんかくで引かれた方眼紙に、方眼の線と線が交わる点を頂点とする正方形を、面積が整数となるようにかきます。たとえば、面積が1㎠である正方形は、下のようにかくことができます。20㎠以下で正方形がかけない面積をすべて求めなさい。
この問題をあきらさんとまことさんは2人で協力して考えることにしました。2人の対話文を読み、次の問いに答えなさい。
あきら:正方形を作るから、たてと横の長さを同じだけ長くしていけばいいね。
まこと:つまり、次はたて2cm、横2cmで面積4㎠の正方形ができるね。
あきら:ということは、面積が1㎠の正方形の[ア]倍の面積の正方形は作れるということになるね。
⑴[ア]にあてはまる数を求めなさい。
[ア]=4倍
まこと:では、面積が2㎠や3㎠の正方形はできないかな。
あきら:面積が2㎠の長方形なら簡単に作れるけどね。
まこと:目もりの対角線に注目して分割してみたら…あ、⑵ 面積2㎠の正方形が作れたよ!
⑵ 解答用紙の方眼紙に、下線部⑵の正方形をかきなさい。
次の通り。
あきら:もっと長い対角線に注目したら、もっと大きな面積の正方形が見つかりそうだね。
まこと:そうだね。横1cm、たて2cmの対角線に注目すると…あ、面積[イ]㎠の正方形ができたよ。
⑶[イ]にあてはまる数を求めなさい。
次の形で [イ]=5㎠
あきら:⑷ 同じように横の長さを変えずにたての長さを長くしていけば、もっと大きな面積の正方形がかけそうだね。
⑷ 下線部⑷の法則で正方形をかいていったとき、次にかける正方形の面積を求めなさい。
横1cmのまま、たてを3cmにすると 10㎠
まこと:たてだけではなく、横の長さも長くしていけば、いろいろな大きさの正方形が作れそうだね。
あきら:これで先生から出題された問題が解けそうだね。ところで、正方形が作れる条件ってなんだろうね。
⑸ 先生が出題した問題に答えなさい。
ここまでで面積が1㎠と4㎠(小問⑴)、2㎠(小問⑵)、5㎠(小問⑶)、10㎠(小問⑷)の正方形が作れることがわかった。
小問⑴の続きで「たてと横の長さを同じだけ長くして」いくとあと9㎠と16㎠ができる。
小問⑵の続きで「目もりの対角線に注目して分割して」いくとあと8㎠と18㎠ができる。
小問⑶⑷の続きで「横の長さを変えずにたての長さを長くして」いくと
横の長さ1㎝のまま、たての長さ4㎝にすると17㎠ができる
また横2㎝でたてを3㎝にすると13㎠が、たてを4㎝にすると20㎠ができる
1辺がこれ以上長くなると正方形の面積は20㎠をこえてしまう。
よって「20㎠以下で正方形がかけない面積」は
3㎠、6㎠、7㎠、11㎠、
12㎠、14㎠、15㎠、19㎠
の8つ