バスの乗降客 | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

お客さんが最大40人乗れるバスに、はじめに何人かが乗っています。停留所Aでは、12人が降りて18人が乗りました。停留所Bでは、20人が降りて、何人かが乗りました。停留所Cでは、24人が降りて、7人が乗りました。停留所Dでは、19人が降りて、25人が乗りました。停留所Dを出発するときにバスに乗っている人数は、はじめに乗っていた人数の1.5倍でした。はじめに乗っていたお客さんの人数は何人ですか。(三田学園中2023B)

 

右矢印最終的に「停留所Dを出発するときにバスに乗っている人数は、はじめに乗っていた人数の1.5倍」だったこと、「最大40人」の人数制限があること、最初の停留所Aで「12人が降り」たことからとりあえず候補として考えられるのは(はじめに乗っていた人数が26人、最後に乗っていた人数が39人のときを「26→39」のように書くと)

 ①26→39、②24→36、③22→33、④20→30

 ⑤18→27、⑥16→24、⑦14→21、⑧12→18

の8通り。ここから候補をしぼっていく。

 

1、乗る人数に注目する

停留所Bで乗った人数を▢人とする。

  • 乗った客はぜんぶで 18+▢+7+25=50+▢人
  • 降りた客はぜんぶで 12+20+24+19=75人

だからふえた人数は50+▢-75=▢-25人

 

これをもとに乗る人数を見ていくと

  • ①(26→39)の場合…13人ふえているから ▢-25=13 より ▢=38。しかし停留所Bについた時点で26-12+18-20=12人が乗っており、ここに38人は乗れない(①はない)
  • ②(24→36)の場合…12人ふえているから ▢-25=12 より ▢=37。しかしBについた時点で24-12+18-20=10人が乗っており、ここに37人は乗れない(②もない)
  • ③(22→33)の場合…11人ふえているから ▢-25=11 より ▢=36。しかしBについた時点で22-12+18-20=8人が乗っており、ここに36人は乗れない(③もない)
  • ④(20→30)の場合…10人ふえているから ▢-25=10 より ▢=35。しかしBについた時点で20-12+18-20=6人が乗っており、ここに35人は乗れない(④もない)
  • ⑤(18→27)の場合…9人ふえているから ▢-25=9 より ▢=34。そしてBについた時点で18-12+18-20=4人が乗っており、ここに34人は問題なく乗れる(⑤は可能性ある)

同じように⑥⑦⑧も▢人が停留所Bで乗れるからここで候補は⑤⑥⑦⑧の4つにしぼられた。

 

2、降りる人数に注目する

つぎに降りる人数を見ていくと

  • ⑧(12→18)の場合…停留所Aを出る時点で乗客は 12-12+18=18人となっており、Bで20人は降りられない(⑧はない)
  • ⑦(14→21)の場合…Bを出る時点で乗客は 14-12+18-20+▢=▢人となっている。▢-25=7より▢=32人。とするとCを出る時点で32-24+7=15人となるがこれだとDで19人は降りられない(⑦もない)
  • ⑥(16→24)の場合…Bを出る時点で乗客は 16-12+18-20+▢=▢+2人となっている。▢-25=8より(▢=33だから)▢+2=35人。とするとCで35-24+7=18人となるがこれだとDで19人は降りられない(⑥もない)
  • ⑤(18→27)の場合…Bを出る時点で乗客は 18-12+18-20+▢=▢+4人となっている。▢-25=9より(▢=34だから)▢+4=38人。そしてCを出る時点で38-24+7=21人となり、Dで19人降りることも問題なくできる。また最終人数は21-19+25=27人となる。

 

よって、すべての条件に合うのは18→27の場合だけなので、はじめに乗っていたお客さんの人数は18人 完了