○を並べる | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

行や列が重ならないように○を並べていくという入試問題です。

 

縦と横がともにaマスの方眼を「a×aの方眼」ということにします。この用紙にa個の○を、どの2個も同じ列になく、どの2個も同じ行になく、どの2個も主対角線に並ばないように置きます。この配置を「MITA配置」と呼びます。
ただし、主対角線とは、a×aの方眼でできる正方形の対角線の中で最も長いものをいいます。2×2の方眼の○の置き方は、次のように6通りあり、すべてMITA配置にはなりません。(三田国際2023)

⑴ 3×3の方眼ではMITA配置は全部で何通り作ることができますか。ただし、回転したり、裏返して同じ配置になるものは、違う配置として数えるものとします。

 

右矢印 ○3個でMITA配置をつくるには、3個の○のうちどれか1個だけ必ずカドに置くことになる。

よって4つあるカドのどこに○を置くかで 4通り

 

⑵ 4×4の方眼でのMITA配置を具体的に1つ示しなさい。

 

右矢印 たとえば次の形。

 

⑶ aが3以上のときは必ずMITA配置を作ることができます。このことを図や言葉を使って説明しなさい。

 

右矢印 3以上の整数を3で割るとあまりは必ず0、1、2のどれかになる。

そこでaを3で割ったあまりで場合分けをすると

❶3、6、9、…などあまり0(=3の倍数)のとき

たとえば3×3のMITA配置のうち○が左下のカドにある形を左上から右下の主対角線上に並べていくとやはりMITA配置となる。

❷4、7、10、…など3で割ると1あまるとき

上の❶の図のいちばん左上にある3×3のMITA配置だけ、小問⑵の4×4のMITA配置に置きかえてもやはりMITA配置となる。

❸5、8、11、…など3で割ると2あまるとき

次のような5×5のMITA配置を考える。

上の❷の図のいちばん左上にある4×4のMITA配置をこの5×5のMITA配置に置きかえてもやはりMITA配置となる。

 

よってaが3以上のどんな整数であっても❶❷❸のどれかの形にすることで必ずMITA配置となる。完了