以前の記事の続きです。
条件整理問題では、バスやエレベーターで乗り降りする乗客の増減を問題にするものもときどき出されます。長い問題文にまどわされることなく、数多くの情報をいかにじょうずに整理できるかがという情報処理能力が主に問われることになります。
たとえば次のような問題です。
たろうさんは、デパートに買い物に行きました。たろうさんは、地下1階でだれも乗っていないエレベーターに何人かと乗りました。1階ではだれも降りず、1人が乗りました。2階では4人降り、2人乗りました。3階では何人か降りましたが、だれも乗らなかったので、人数が3階についたときよりも4割減りました。4階では1人降り、何人か乗ったので、人数が4階についたときの3倍になりました。5階では乗っていた人の3分の2が降りただけで、だれも乗りませんでした。6階ではだれも降りず、4人が乗りました。7階についたときにエレベーターに乗っていたのは7人でした。
たろうさんは7階で降り、本屋で算数の本を買うことができて満足しました。
このとき、次の1、2の問いに答えなさい。(済美平成中2021)
⑴ 3階で降りた人数と、4階で乗った人数を答えなさい。
一読しただけではぜんぜん頭に入ってこないので表にしてみる。
まずは具体的な数字でわかっているところだけ入れてみる。
…たろうさんは、地下1階でだれも乗っていないエレベーターに何人かと乗りました。
1階ではだれも降りず、1人が乗りました。
2階では4人降り、2人乗りました。
3階では何人か降りましたが、だれも乗らなかったので、人数が3階についたときよりも4割減りました。
4階では1人降り、何人か乗ったので、人数が4階についたときの3倍になりました。
5階では乗っていた人の3分の2が降りただけで、だれも乗りませんでした。
6階ではだれも降りず、4人が乗りました。
7階についたときにエレベーターに乗っていたのは7人でした。…
問題は乗降客が割合で書かれたところ。割合が出てくるのは次の3か所。
❶3階…「人数が3階についたときよりも4割減りました。」
❷4階…「人数が4階についたときの3倍になりました。」
❸5階…「乗っていた人の3分の2が降りた」
この3つすべてが整数のマル数字になるようにしたいので、❶をもとに「3階についたとき」の人数を⑩とおく。すると青でぬったところがうまる。
ここで6階に注目すると、⑥=3人と決まるから、②=1人。これをもとに作り直すと
この表から、3階でおりた人数は2人、4階で乗った人数は7人
⑵ 地下1階でエレベーターに乗った人数は、たろうさんをふくめて何人だったか答えなさい。
表を完成させると次の赤でぬったように決まっていくから、地下1階でエレベーターに乗った人数は、たろうさんをふくめて6人