以前の記事の続きです。
今年の入試問題より平面図形の一行問題の第4弾です。
おうぎ形と角度(早稲田中2023)
中心角が105°のおうぎ形の紙を、図のように折りました。点Oが移った点をPとすると、点Pはおうぎ形の周上にあります。角アの大きさは何度ですか。
円の中心Oとの間に補助線OPを引く。
すると折り返した辺よりOB=PB、円の半径よりOB=OPだからOB=PB=OPという正三角形ができている。
ここで△OBC(赤)に注目すると、折り返した角だから角OBC=角PBC=30°がわかり(角BOC=105°だから)残った角OCBは45°
とすると角OCBを折り返した角PCBも45°なので
△POAと△PCAに注目して、角PCAは90°、角PACは67.5°(△OAPは頂角45°の二等辺三角形より)だから、角アの大きさは
180-90-67.5=22.5°
正三角形と面積①(國學院栃木2023)
次の図は、面積が30㎠の3つの正三角形を横一列に並べたものです。色のついた部分の面積を求めなさい。
正三角形の一辺を2とすると青い三角形どうしはピラミッド型相似だからそれぞれ長さは次のようになる
また赤い三角形どうしはチョウチョ型相似だから辺の比は1⃣:2⃣となり面積比は①:④。このとき辺の比と面積比の関係より正三角形の残り部分の面積は②となる。
とすると正三角形の面積⑥のとき色のついた部分は面積⑤となっているから、正三角形の「面積が30㎠」なら色のついた部分の面積は
30÷6×5=25㎠
正九角形と角度(香蘭2023)
右の図は、正九角形です。の角度は▢度です。
真ん中に正三角形(赤)を書く。また補助線(青)を引く。
すると平行線の錯角は等しいから●のついた角どうし、〇のついた角どうしは等しい。
また●も〇も正九角形の外角40°(=360÷9)の半分の大きさ(二等辺三角形の底角なので)だから●=〇=20°
●+60°+〇=100°
平行四辺形と面積(洛星2023)
下の平行四辺形ABCDの面積が100㎠、五角形PQRSTの面積が 9㎠のとき、図のかげをつけた部分(十角形AQBRCSFTEP)の面積を求めなさい。
かげをつけた部分のうち△AFRに注目する。
△AFR(青)の面積は△BCR(赤)の面積と等しい。これは△CFRをそれぞれにつけ足すと△ACFと△BCFの面積が等しいことからわかる(底辺CFが共通で高さも等しい。過去記事「つけたし」)
よってかげをつけた部分は次の形に等積変形できる。
これは△EBCから五角形PQRSTを取りのぞいた形。
そして△EBCは四角形ABCDの面積の半分だから、かげをつけた部分の面積は
△EBC-五角形PQRST=100÷2-9=41㎠