トーナメント戦 | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

前回はリーグ戦の話でしたが、トーナメント戦の問題もときどき出題されます。(先日のWBCで言うと東京ラウンドがリーグ戦、渡米して戦った準々決勝以降がトーナメント戦でした。)

たとえばこういう問題です。

 

下の図のように、A〜Hの8クラスでサッカーの試合をトーナメント方式で行いました。表は、全試合終了後の各クラスの総得点と総失点の集計表です。ただし、引き分けはありませんでした。次の問いに答えなさい。(成城学園2023)

⑴ 第1試合①のA組対B組の結果は何対何か答えなさい。

 

右矢印 ①~④を1回戦、⑤⑥を2回戦、⑦を決勝戦という。また得点4と失点2だったときを「4-2」のように書く。

 

A組対B組について、Bは「0-3」(得点0)なので1回戦で負けたのがわかる。Bが「0-3」で負けたとき、勝った方のAは得失点が逆になるから結果は 3対0(はじめ「4-2」だったAはこの時点で得失点の残りが「1-2」になった…❶

 

⑵ 集計表のアを求め、第5試合⑤は何組対何組か答えなさい。

右矢印 第2試合②で戦ったCとDの得失点に注目するとCは「アー1」、Dは「5-2」。Cの失点は1なのにDの得点は5。Cの失点よりDの得点の方が多いのはDがこのあと2回戦も戦ったためでありDが勝ったとわかる

 

そしてCが負けたときの得失点「アー1」より、1点を失って負けたということは(引き分けはなかったので)得点は0点だったとわかり「0-1」に決まる(はじめ「5-2」だったDはこの時点で得失点の残りが「4-2」になった…❷

 

よって ア=0、⑤はA組対D組

 

⑶ 集計表のイを求め、第6試合⑥は何組対何組か答えなさい。

右矢印 同じように勝ち負けを決めていくと

  • ③のE対F…Eは「2-4」でFは「4-5」。Eの得点2なのにFの失点5。Fは2回戦も戦ったとわかりFが勝ったとわかる(「4-2」でEに勝ったFの得失点は「4-5」→「0-3」になった…❸
  • ④のG対H…Gは「イ-3」でHは「1-3」。Gの失点3なのにHの得点1。Gは2回戦も戦ったとわかりGが勝ったとわかる
ここから2回戦になるが
  • ⑤のA対D…この時点でAは「1-2」(❶より)、Dは「4-2」(❷より)になっている。Aの失点2なのにDの得点4。Dは決勝戦も戦ったとわかりDが勝ったとわかる(「2-1」でAに勝ったDの得失点は「4-2」→「2-1」になった。ここから決勝戦⑦はDが「2-1」で優勝したとわかる)
  • ⑥のF対G…この時点でFは「0-3」(❸より)なので「3-0」でGが勝ったとわかる(だがこのあとGは決勝戦⑦で惜しくも「1-2」でDに負けた)

こうしてGの試合結果は④が「3-1」、⑥が「3-0」、⑦が「1-2」だったとわかり、Gの総得点は3+3+1=7点

よって、イ=7、⑥はF組対G組 完了