以前の記事の続きです。
今年出題された作図問題です。シンプルな一行題ですが、等積変形の理解度をためすなかなかの良問です。
右の図は五角形ABCDEです。五角形ABCDEと三角形ABFの面積が同じになるような点Fを作図しなさい。(この問題は答えのみでよい)(芝浦工業大学附属2023)
きっと等積変形を使う問題だなと想像はついても、類問を解いたことがないとその先はなかなか思いつかないのではと思われる問題です。
ABはそのまま残すという条件がある本問で五角形をいきなり三角形にすることはできないので、①まずは四角形に等積変形し、②そのあと三角形に等積変形する。
①五角形→四角形の等積変形
ABはそのまま使う必要あるから、CEに補助線❶を引く
Dを通る補助線❷を、補助線❶と平行になるように引く。
またBCをC方向に伸ばした補助線❸を引く。
補助線❷❸の交わる点をD’とすると△CED'は△CEDを等積変形したものだから四角形ABD'Eの面積=五角形ABCDEの面積となる点D'がまず見つかった。
②四角形→三角形の等積変形
つぎにAD'に補助線❹を引く。
その補助線❹と平行になるように、Eを通る補助線❺を引く。
こうして補助線❸❺が交わったところが点Fとなる。つまり△AFD'は△AED’を等積変形したものだから三角形ABFの面積=四角形ABD'Eの面積=五角形ABCDEの面積となっている。