食塩水2023⑨ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年出題された食塩水の問題の第9弾になります。

 

  その1(麗澤中2023)

 

食塩水Aの濃度は、食塩水Bの濃度の3倍です。食塩水Aと食塩水Bを2 : 3の割合で混ぜると4.5%の食塩水ができました。食塩水Aの濃度は▢%です。

 

右矢印食塩水Aの濃度は、食塩水Bの濃度の3倍」より、食塩水Aの濃度を③%、食塩水Bを①%とする。天びん図にすると

濃度の差が③-①=②%で、支点(4.5%)の場所は天びんのうでを2:3に分ける点だから、左はし(①%)をもとに考えると

 ①+②×⅖=4.5 より =4.5 だから ①=2.5%

よって Aの濃度③は 2.5×3=7.5%

 

 

  その2(開智2023先端A)

 

3種類の食塩水A、B、Cがあり、それぞれ濃度は10%、20%、18%です。AとBを4:1の割合で混ぜ、▢gのCを加えると、16%の食塩水が360g作れました。

 

右矢印 2回に分けて考える。まず「AとBを4:1の割合で混ぜ」たときの天びん図は次のとおり。

こうしてできた食塩水「A+B」(濃度12%) を食塩水C (濃度18%) とまぜたときの天びん図は次のとおり。

よってCの重さは 360×4÷6=240g

 

 

  その3(洛星2023後期)

 

食塩水AとBがあります。この食塩水AとBを3:2の割合で混ぜると12%の濃さの食塩水ができ、1:4の割合で混ぜると6%の濃さの食塩水ができます。10%の濃さの食塩水を作るにはAとBをどんな割合で混ぜればよいですか。もっとも簡単な整数の比で答えなさい。

 

右矢印食塩水AとBを3:2の割合で混ぜると12%の濃さの食塩水が」できる様子を「天びん1」、「1:4の割合で混ぜると6%の濃さの食塩水が」できる様子を「天びん2」として図にする。

 

このとき天びんのうでの長さは(3+2=5と1+4=5で)同じ5だから、支点の左がわに注目するとうでの長さ2が6%にあたるのがわかる。

とすると支点を10%とする「天びん3」を考えるとき、天びん2にくらべると支点が右に4%移動している。うでの長さ2が6%なので4%はうでの長さ⁴⁄₃にあたる。とすると天びん3のうでの長さは左が 1+⁴⁄₃=⁷⁄₃、右が 4-⁴⁄₃=⁸⁄₃ となる。

よってこれを整数比にすると ⁷⁄₃:⁸⁄₃=7:8 完了