以前の記事の続きです。
今年出された場合の数の問題の第2弾になります。
作ることのできる整数(関西学院中2023)
1⃣1⃣1⃣2⃣2⃣3⃣の6枚のカードの中から3枚を並べて、3けたの整数を作ります。作ることのできる整数は□通りです。
1枚ある3⃣を使う場合と使わない場合に分けて考えると
- 3⃣を使う場合…3をおく場所が3通り(3■■、■3■、■■3)、残り2か所の■は11、12、21、22の4通りで 3×4=12通り
- 3⃣を使わない場合…すべてのケタは1か2なので百の位が2通り、十の位が2通り、一の位が2通りで2×2×2=8通り。ただし222はできないのでこれを引いて7通り
以上の合計で19通り
道順(早稲田佐賀2023)
右のような道があります。点Aを出発して、点Pを通らずに点Bまで最短で行く道順は、□通りあります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230126/17/jukensansuwa/ce/6d/p/o0948079215234829613.png?caw=800)
数字記入法により 2100通り
別解
Pを通らないとき、❶~❻のどれか1つの道を必ず通ることになるので場合分けをする。
- ❶を通るとき…A→❶が8×7÷2=28通り、❶→Bが5×4÷2=10通りあるので 28×10=280通り
- ❷を通るとき…A→❷が7×6÷2=21通り、❷→Bが6×5×4÷(3×2×1)=20通りあるので 21×20=420通り
- ❸を通るとき…A→❸が5×4÷2=10通り、❸→Bが8×7×6÷(3×2×1)=56通りあるので 10×56=560通り
- ❹❺❻を通るとき…必ず
のある点を通ることになるのでまとめて考えると、A→
が5×4÷2=10通り、
→Bが9×8×7÷(3×2×1)=84通りあるので840通り
票の分かれ方(四天王寺2023)
A、B、C、D、Eの5人全員が、用紙にこの5人の中から1人の名前を必ず書いて投票し、最も得票数の多い人が1名だけに決まるとき、その1名が代表者となります。このときの票の分かれ方が何通りあるかを考えます。ただし、自分に投票してもよいものとします。
①得票数が3票でAが代表者となるような票の分かれ方は何通りありますか。
Aが3票とると残り2票。これをBCDEの4人で分ける分け方には(大きい順に書くと)❶(2,0,0,0)と❷(1,1,0,0)の2つのパターンがある。
❶(2,0,0,0)…ABCDの誰が2票とるかを決める決め方なので4通り
❷(1,1,0,0)…ABCDのうち1票をとる2人を決める決め方なので4×3÷2=6通り
よって 4+6=10通り
②Aが代表者となるような票の分かれ方は何通りありますか。
Aの得票数として最高5票から最低2票まで考えられる。場合分けをして考えると
❶Aが5票とるとき…BCDEはすべて0票の1通り
❷Aが4票とるとき…BCDEの誰か1人が1票とるときの1人の決め方なので4通り
❸Aが3票とるとき…小問⑴の10通り
❹Aが2票とるとき…BCDEのうち3人が1票ずつ、残り1人が0票だったというパターン。この0票だった1人の決め方なので4通り
以上の合計で 1+4+10+4=19通り
③代表者が決まらないような票の分かれ方は何通りありますか。
「代表者が決まらないような票の分かれ方」として考えられるのは得票数が同じ人が2人以上いるとき(だけ)。これは❶5人全員が1票だったときと、❷2票の人が2人いたときとの2つのパターンに限られる。
❶5人全員が1票だったとき…1通り
❷2票とった人が2人いたとき…ABCDEの5人から、2票をとった2人と、1票だった1人を決める決め方。2票の2人の決め方が 5×4÷2=10通り、残り3人から1票の1人を決める決め方が3通りあるから、10×3=30通り
以上の合計で31通り