つるかめ算の応用問題 | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

つるかめ算の問題だと気づいたとしても、つるかめ算をどう使えばいいのかが少しわかりにくい問題が出されることもあります。

たとえばこちら。

 

ある八百屋さんでは、みかんは1パック2個入りで120円、柿は1パック3個入りで180円、りんごは1パック2個入りで200円で売っています。A君とB君がこの3種類の果物を買ったところ、2人の買ったパック数は同じでした。A君が買った果物の数は合わせて59個で4340円、B君が買った果物の数は合わせて64個で4080円でした。(愛光中2022)

⑴ A君、B君はそれぞれりんごを何パック買いましたか。

 

右矢印 「みかんは1パック2個入りで120円、柿は1パック3個入りで180円、りんごは1パック2個入りで200円」から1コあたりの単価に注目すると、みかんは1コ60円、柿も1コ60円、りんごだけは1コ100円となっている。

そこでA君の場合、「1コ60円の果物と1コ100円のりんごを合わせて59個買ったら4340円だった」ものとしてまず考えると、ふつうのつるかめ算で、りんごは20コ買ったことがわかる。

 

つぎにB君の場合、「1コ60円の果物と1コ100円のりんごを合わせて64個買ったら4080円だった」として考えると、りんごは6コ買ったことがわかる。

 

よって「りんごは1パック2個入り」なので、A君は10パック、B君は3パック

のりんごをそれぞれ買った。

 

 

⑵ B君はみかんをA君より何パック多く買いましたか。

 

右矢印 りんごの個数がわかったので、考えやすいように問題文からりんごをはずして考える。つまり「A君が買った果物の数は合わせて59個で4340円、B君が買った果物の数は合わせて64個で4080円」→「A君が買ったみかんと柿の数は合わせて39個で2340円、B君が買ったみかんと柿の数は合わせて58個で3480円」と読みかえて考える。

 

二人の買った個数と金額の差に注目すると、個数の差は19コ(B君の方が多い)。また「2人の買ったパック数は同じ」なのでパック数の差は7パック(B君の方が多い。りんごはA君の方が7パック多かったので)。ここでまたつるかめ算を使うと、これはみかん2パックと柿5パックとでできた差だということがわかる。

よってB君はみかんをA君より2パック多く買った。

 

なんかスッキリしない答えですが、条件に合う買い方は一通りには決まらない(下記の7通りある)ため、受験生の負担にも配慮してこういう問いになったものと思われます。