なんか癒される入試問題⑥ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

なんか癒される入試問題としてこういうのもあります。

 

アリスが不思議の国に迷いこみました。(和歌山信愛中2017A)

アリス「私の国では0から9までの10個の数字を使ってどんな数でも表すことができるのに、この国には数字は0と1しかないわ。どうしましょう。」
すると、うさぎが現れました。
🐰うさぎ「0と1だけあれば十分。どんな大きな数も表すことが出来るよ。」
アリス「いいえ。2は表すことは出来ないわ。」
🐰うさぎ「アリスの国で、9の次の数を10と表すように位を増やしていけばいいんだよ。」
アリス「じやあ、2という数はどう表すの?」
🐰うさぎ「10と表すんだ。」
アリス「じやあ、3は11で、4は100ね。」
🐰うさぎ「そうだよ。理解が早いね。」
アリス「私の国の数と区別しないと、どちらの国の数かわからなくなるわ。」
🐰うさぎ「ぼくの国の10は10(不思議の国)と表すことにしようよ。」
アリス「私の国の2は2(アリスの国)と表しましょう。
     2(アリスの国)=10(不思議の国)
     3(アリスの国)=11(不思議の国)
     4(アリスの国)=100(不思議の国)と表せるわね。」
🐰うさぎ「そうだよ。ではクイズを出すよ。答えられなければこの国から出ることは出来ないのさ。よく考えてね。」

うさぎのクイズは4問です。『0と1だけの不思議の国』に迷いこんだアリスを助けてあげましょう。

クイズ①  次の[ア]にあてはまるものを答えましょう。
7(アリスの国)=[ア](不思議の国)

 

右矢印 「数字は0と1しかない」不思議の国で使われているのは2進法。2進法では右のケタから1の位、2の位、4の位、8の位、16の位…となるから、7=4×1+2×1+1より

 7(アリスの国) =111(不思議の国)

 

 

クイズ②  次の[イ]にあてはまるものを答えましょう。
18(アリスの国)=[イ](不思議の国)

 

右矢印 18=16×1+8×0+4×0+2×1+1×0より

 18(アリスの国)=10010(不思議の国)

 

 

クイズ③  次の[ウ]にあてはまるものを答えましょう。
[ウ](アリスの国)=11010(不思議の国)

 

右矢印 求める「11010(不思議の国)」はクイズ②にある「10010(不思議の国)」とくらべると1000(不思議の国)だけ増えている。これはアリスの国(10進法)だと1×8=8にあたるので

 11010(不思議の国)=26(アリスの国)

 

 

🐰うさぎ「となりには、『時計の国』があるんだ。そこには
         0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 🌸, ♦
 という12個の数字があって
 この順に1ずつ大きくなっているんだ。
 この国の5は5(時計の国)と表すことにすると
        🌸(時計の国)=10(アリスの国)
       2♦(時計の国)=35(アリスの国)となるよね。」

クイズ④  次の[エ]にあてはまるものを答えましょう。
2🌸♦(時計の国)=[エ](アリスの国)

 

右矢印 「12個の数字」を使う時計の国で使われているのは12進法。12進法では右のケタから1の位、12の位、144の位となること、また「🌸」=10、「♦」=11であることから

 2🌸♦(時計の国)=144×2+12×10+11=419(アリスの国)