以前の記事の続きです。
加比の理を食塩水の問題(濃度算)で使うパターンもあります。たとえば次の問題。
容器Aには食塩水が160g、容器Bには5%の濃度の食塩水が180g入っています。2つの容器に入っているものと食塩10gを混ぜ合わせたところ、容器Aにもともと入っていた食塩水の濃度と同じ□%の濃度の食塩水ができました。(西大和学園中2022<東京・東海・岡山会場>)
加比の理を使わない場合
❶容器Aの食塩の量…160g×□%
❷容器Bの食塩の量…180g×5%
❸混ぜ合わせた食塩の量…10g
❹できた食塩水全体の量…160+180g+10g=350g
より、食塩の量でたてた式
❹×□%=❶+❷+❸
を解いていくことになります。これでももちろん解けますが、計算量が多くなることと両辺に□が出てくることで、時間のロスや計算ミスの危険性が比較的に大きくなってしまいます。
「容器Aにもともと入っていた食塩水の濃度」もできあがった食塩水の濃度も「同じ□%」なのだから、加比の理より、それ以外の食塩水(❷+❸)の濃度もまた□%だとわかる。
これで式をたてると
(180g×5%+10g)÷(180g+10g)=□% □=19g÷190g=0.1 より 答. 10%