せっかく習った連比を使わないのはもったいない入試問題(その6) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

逆比を求める必要がある場面でも連比を使うと一回の手間で済み、経済的です。たとえば次の問題。

 

3つの歯車A、B、Cがかみ合っています。歯車の比はA:B=3:4、A:C=5:8です。歯車Bが72回転するとき、歯車Cは何回転しますか。(早稲田実業2021)

 

 

18 早稲田実業学校中等部 2023年度用 9年間スーパー過去問 (声教の中学過去問シリーズ)

 

 

右矢印 2つの歯車の比から連比を作ると

歯車の数の比と回転数の比は逆比になる*ので、ここで出た連比15:20:24の逆比を求めると

 

 

💡15:20:24の逆比を24:20:15などとしないように注意。逆比とは「逆数の比」の意味なので。

これを簡単にして(最小公倍数120をかけて)

つまり回転数の比は B:C=6:5。

よってBが72回転するとき(×12して)Cは 60回転 する 完了

 

  *歯車の歯の数と回転数は反比例の関係にある(ので二つの比は逆比になる)ことは次のような簡単な歯車をイメージすればよくわかります。

  小さい歯車(左)…歯の数6。これが4回転すると動く歯の数は24(6×4=24)

  大きい歯車(右)…歯の数8。動く歯の数24のときこれは3回転する(8×3=24)