昨日は「約分と倍分」のうち倍分の方を取り上げましたが、今回は約分の話です。
約分は基本的に分母と分子をその公約数で割るだけの簡単な作業ですが、ケタ数が大きくなると肝心の公約数がなかなか見つからないことがあります。たとえば次の問題。
こういう問題に対応するため、高校数学で取り扱う「ユークリッドの互除法」といわれるものをベースにした解法がいくつか紹介されていますが、小学生の取り組みやすさと解答速度とを求めるなら、次のようなすだれ算に寄せた解法がベストかと思います。
まず2173÷1927の割り算をふつうに筆算でする。
商の1は無視して、あまりの246で1927をもう1回割る。
同じく商は無視して、あまりの205で246をさらにわる。
同じくあまりの41で205をさらにわる。
41でちょうど割り切れた。これは分子2173、分母1927ともに41で割り切れるということ。
実際に計算してみると
(分子)=2173=41×53 (分母)=1927=41×47 答. ⁵³ ⁄ ₄₇
なお、最大公約数を求める次のような問題でも同じように調べることができます。
1591と1677の最大公約数を求めなさい。ただし1ではないことはわかっています。(名古屋中2018)
答. 43