以前の記事の続きです。
2022年にちなんだ整数問題です。等差数列の公式だけでも解けてしまうのですが、計算途中で出てくる美しくない分数に動揺して、途中であきらめた受験生もきっといたのではと思われる入試問題がこちらです。
左から順に101個の数が小さい順に並んでいて、一番左の数は0です。これら101個の数の和は2022で、となり合う2つの数の差はどれも同じです。このとき、左から26番目の数は□です。
(東京都市大付属中2022)
楽勝。「一番左の数は0」「となり合う2つの数の差はどれも同じ」ときたら等差数列の問題だ。「101個の数の和は2022」なので、等差数列の和の公式を使ってまず101番目の数を出してみる。初項0、第101項□、項数101コを公式にあてはめると
(0+□)×101÷2=2022 □=⁴⁰⁴⁴⁄₁₀₁
なんか数字がきたないのが気になる…。でもここから公差を求めると
⁴⁰⁴⁴⁄₁₀₁÷100=¹⁰¹¹⁄₂₅₂₅
どんどんきたない数字になっていく…。ぜったい何かおかしい。101で割るのか?公式が違ったか?問題文の読み間違いか?
などと自信をなくして、途中であきらめた受験生もいたのではと思います。
等差数列の和の公式を丸暗記せずに、なぜそういう公式になったのか途中のプロセスを理解していた受験生ならおそらく、次のように棒グラフを補助的に使うなどして、動揺することなく正答できたはずです。
棒グラフにして考えてみる。最初がゼロなので、棒の数は100本になる。
すると「101個の数の和は2022」「となり合う2つの数の差はどれも同じ」という条件より、101番目の棒の高さは ⁴⁰⁴⁴⁄₁₀₁ だとわかる。
なぜなら、いまある100本の棒をこのように上下さかさ🔃にして
いまの棒グラフにくっつけると、次のようにぴったりとタテ ⁴⁰⁴⁴⁄₁₀₁ ×横101の長方形ができるため(等差数列の和の公式の背景)。
これでいうと101番目の数は(最初がゼロなので)100番目の棒になる。本問で求める「左から26番目の数」は25番目の棒なので、100番目の棒を¼倍した長さ¹⁰¹¹⁄₁₀₁が答え
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